3 ページ3
ますぐストレートに飛んできた拳を今度は手で受け流すとゾムは私が触れて避けたことに驚いたのか少し体制が崩れる。
そんな好機会逃すはずもなく、ゾムくんの胸あたりをトン、と押すと吹っ飛んで地面にお尻をつけた。
『意外、って顔してる。非力に見えた？』
「んふ、最っ高やなぁ｣
座り込んでるゾムくんの表情は酷く高揚して紅潮してる。
困り眉なのに口元は大きく笑っていてなんとも言えぬ表情だ。
あ、これはやばい人なのでは？？
咄嗟に距離をとるとゾムはゆっくりと立ち上がる。
「ええよ…最高やわ…これ、本気出してもええよな？Aなら死なんって…相手してくれるって信じとるで」
『いや、勝手に信じられて…もおっ！？』
ｷﾞｭﾙ、と音がしたかと思えばゾムくんの手には爆弾が作られていてこっちに投げてきた。
地面に落ちた爆弾はマグマで焼けてｼﾞｭﾜ､と草が焦げた匂いがする。
ッ、これ本気でやばいやつ？
怪我したらおじいちゃんやオペラにめちゃくちゃ言われるだろうし…
これは堕としたほうが楽…かな。
自分の能力でガンガン攻撃してくるゾムくんの隙を狙って受け流したり、手をよく触れるようにして攻撃を躱していく。
「っは、はッ…なんやこれ、なんかした？あんたの家系能力？」
『違うよ。家系能力ではないけど…まぁ私の能力…に近いもの』
「っ、くそっ」
相手に触れれば触れるほど魔力を奪い取れる。
悪食の指輪と同等のネックレスは私が奪いたい対象に触れるだけで魔力を貰える。
ただ、手を触るだけなら少しずつだけど抱きしめたりキスしたり…触れ合うのが多ければ多いほど魔力は貰える。
という欠点がある。
そう、これは欠点。悪食の指輪はスグその人の魔力全てを喰らい尽くせるのに私はそのコントロールができる代わりに手で触れただけじゃ魔力を喰らい尽くすのに少し時間がかかってしまう。
現にゾムくんは自分の能力で魔力消費プラス私が取ってるから2倍か3倍の消費をしている。
そうすればバカスカ作ってた爆弾なんて作れるはずもなく…
「は、はっ…くそ、なんで、こんな魔力…」
息を切らしながらゾムくんがまだ攻撃を仕掛けてくる。
だが不意にポケットに入ってる携帯が震えた。
あ、やば。絶対おじいちゃんからだ。
入学式出てないことバレたかも…。ということはもう少しで入学式終わる？人くる？
これは早く終わらせないと…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 864人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つみき - 胸がキュンキュンしました。続きが気になりますので更新頑張って下さい！！ (2月15日 5時) (
レス) id: cc34758b39 (このIDを非表示/違反報告)
メロ(プロフ) - 貴方様の作品がものすごく好きです✨いつも応援しております✨(TwitterにてDM失礼します) (2022年10月8日 15時) (レス) @page38 id: 9a18e4f5dd (このIDを非表示/違反報告)
るな - やばい尊すぎでは！？お話好きすぎてやばい( °ཫ°)更新頑張ってください！！ (2022年8月28日 12時) (レス) @page38 id: f100bc9df8 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - えっ 好きぃぃぃぃ!!! 尊い! 更新頑張って下さい! (2022年7月15日 21時) (レス) id: 071f0c3ec5 (このIDを非表示/違反報告)
りりぃ - はぁぁぁぁぁ 神ぃぃぃぃ こーしんがんばれぇ！☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆ (2022年4月26日 21時) (レス) @page36 id: 8c904fdfcc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あるっぷ
| 作成日時：2021年11月22日 19時
