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肩に担がれ、ものすごいスピードで景色が変わっていく。
ショッピに抱っこされてた時より明らかに早い。
この妖怪からどう逃げようか考えていると、森の中の小さな小屋に入る。
小屋の中は窓もなく真っ暗で本当に何も見えない。
どこか壁沿いに座らされ、暗くて下手に動けないでいると小さく机の上に乗ったランプが小さな小屋を照らす。
そこで気づいてしまった。
緑のパーカーに前髪が長くてほぼ目が見えていないそのシルエット……30分ほど前にシャオロンがゾムだと伝えた容姿だった。
つまりこの目の前にいる人はゾムさんで…飢餓状態で……私は抵抗する手段のナイフすら持ち合わせてないという…
最悪だ…！！
焦りながら思考を巡らせていると私と視線を合わせるようにしゃがみこむゾムさん。
｢美味そうやなぁ｣
舌舐めずりをしながら恍惚とした表情を見せるゾムさんに場違いながらもドキッと胸がなる。
思わず目をそらすが…それがいけなかった。
ペロ、と唇から頬を舐められる。
え、と腑抜けた声がでる。
咄嗟に逃げようとするが、私の足の上に跨られる。全体重はかけられてないから重くはないが完全に逃げ場を失った。
頬を両手で包み込まれて何度も何度も舐められる。
時々ピリッとした痛みが走るのはナイフで切られた跡だろう。
血が滲んでいたのか分からないけどゾムさんは何度も舐める。
唇まで舐めてくるのは本当に心臓が悪いし、体を離そうとゾムさんの体を押すがビクともしない。
ギュッと目を瞑って耐えていれば、血が止まったのか飽きたのか知らないが顔を離すゾムさん。
目を開ければ、ぱちっと目が合う。
だが、その顔はどこか苦しそうで泣きそうな顔をしている。
｢食べたい、っ…あかん、いやや……っふ、く、そ…美味そ……っう…！｣
『ちょ、ゾムさん！？』
食べたい、けど嫌だ。ハチャメチャなことを言って苦しそうにしている。
飢餓状態だと言っていたけど…理性は残っているらしい。
服に手をかけられ、ぐ、と引っ張られると少しはだける。
服を引っ張られ、首から肩まで覗くとそこに小さくキスを落としていくゾム。
やばい、本当に喰われたらどうしよう、痛いのかな。
それとも吸血で全部の血を抜かれて殺される？
いや、どっちも嫌すぎる…！！
逃げ出す方法を考えるがこの状況は明らかに逃れられないし、さっきのゾムさんの足の速さは私なんて一瞬で捕まえられるだろう。
｢こわい？｣
首近くの肩を舐められ、ビクリと身体が震える。
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るこ(プロフ) - 初めまして、色々な詳細設定と世界観とストーリーが本当に大好きです!!!続きを全力待機させて頂いてます( ・ω・)ゞ (2021年10月9日 8時) (
レス) id: eeae77dfea (このIDを非表示/違反報告)
あす - この作品とても大好きです！続編が見つからなくて………うずうずしてます(´；ω；`)ｳｯ…続編の題名を教えていただけると幸いです……… (2020年6月17日 22時) (レス) id: 1c12ee2560 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)はー(プロフ) - コメント失礼します！とても面白い作品で一気読みしてしまいました！すみませんが48〜は消されてしまったのでしょうか…？それともまた出すご予定ですか？続編は出ているようなので不思議に思い質問させてもらいました。 (2020年6月2日 0時) (レス) id: 6fa534fce0 (このIDを非表示/違反報告)
怜音-ren-(プロフ) - 初コメ失礼します…！ストーリー展開めっちゃ好きです。神ですか？ (2020年5月31日 4時) (レス) id: 41c5bcfd41 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - …ぺ神が居るって事は、兄さんもでる？？ (2020年5月29日 22時) (レス) id: 50fd833488 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるっぷ
| 作成日時：2020年5月20日 2時
