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昔からいつも“ナニカ”が見えていた。
聴こえていた。
小さい時は神社に行って良くお狐様と話していた。
大人になった今、考えてみるとまぁ不思議な体験をしたと思っている。
大人になってからは気配しか感じ取れない。霊感が多少はあるのだろう。
そんなことを思っていると突然神社に行きたくなり、会社が休みの日に実家に帰り行くことにした。
荷物を家に置き、朝から神社に向かう。
長い長い石の階段を通って山の上へと登る。
古くなったそこは苔がたくさん生えていて滑って転んだら大怪我をしそうだ。
『っ、はぁ、きっつ……こんなに階段長かったっけ……』
軽く汗を流しながら上に辿り着くと、立派な神社が姿を現す。
なのに誰も手入れをしていないのか古びて、ツタがあちこちに這っている。
木で沢山囲まれたここは日陰になっていて涼しい。
狐の像が左右に置かれている。
どちらも汚れていたが懐かしい。この狐に向かってよく話しかけていた。
両親はそんなことあるはずがないとずっと否定していたが唯一おばあちゃんだけは信じてくれていた。
ーーー懐かしいな。
そう思った直後、後ろになにかの気配を感じてバッ！と振り向くとそこには誰もいないが……
『……あ、れ……？』
空が……赤い。夕焼け？
おかしい。私は朝に来ていたはず。
そんなに長い時間思いふけってもいない。
どういうことだろうか。とりあえず暗くなると危険だ。街灯がないここに長居するのは良くないと判断して鳥居を出て階段を降りる。
だが気づいてしまった。
階段が異様に綺麗なのだ。来る時は苔が沢山あって葉っぱも伸び放題で来るのに苦労したのに……
葉っぱは綺麗に刈り取られていて階段が綺麗すぎるのはおかしい。
急いで階段をおりて、途中から街を見渡せるところがある中継地点まで行くと更に不思議な光景を目の当たりにした。
町は変わらないのに空が異様に赤いこと。
そして、月が近い。大きすぎる………。
ﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻ!!
近くの木からカラスが飛び立ち、カーカーと鳴いてどこかに飛んでいく。
……目が赤かった。
『……ふー。落ち着け私、冷静な判断を……』
と思って思考を整理しようとするが……
どう整理すればいいのだろうか。この目で見た光景は現実だ。
いや、夢か？夢にしてはリアルすぎる。
階段を降りようと思っても、嫌な予感がする。
脳がこれ以上行っては行けないと危険を伝えている。
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るこ(プロフ) - 初めまして、色々な詳細設定と世界観とストーリーが本当に大好きです!!!続きを全力待機させて頂いてます( ・ω・)ゞ (2021年10月9日 8時) (
レス) id: eeae77dfea (このIDを非表示/違反報告)
あす - この作品とても大好きです！続編が見つからなくて………うずうずしてます(´；ω；`)ｳｯ…続編の題名を教えていただけると幸いです……… (2020年6月17日 22時) (レス) id: 1c12ee2560 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)はー(プロフ) - コメント失礼します！とても面白い作品で一気読みしてしまいました！すみませんが48〜は消されてしまったのでしょうか…？それともまた出すご予定ですか？続編は出ているようなので不思議に思い質問させてもらいました。 (2020年6月2日 0時) (レス) id: 6fa534fce0 (このIDを非表示/違反報告)
怜音-ren-(プロフ) - 初コメ失礼します…！ストーリー展開めっちゃ好きです。神ですか？ (2020年5月31日 4時) (レス) id: 41c5bcfd41 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の者 - …ぺ神が居るって事は、兄さんもでる？？ (2020年5月29日 22時) (レス) id: 50fd833488 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるっぷ
| 作成日時：2020年5月20日 2時
