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二フラーを肩に乗せたまま、動物の餌に混ぜる食べ物をいじっていると背後からニュートの声が聞こえてきた。
「やつに渡す気はなかったよ。二度とAを手放さない。もちろん君もね」
どうやらピケットがお怒りのようだ。
それを宥めるようにニュートが優しく答える。
「腕を切り落とされたって離さないよ……そうむくれるな、機嫌直して。ピケット、ほら……笑って？」
『………』
「なぁ、ピケッ…」
ブーー！っと口を鳴らすピケットは相当不貞腐れてるんだろう。
顔を見なくてもニュートの困ってる顔とピケットの怒る顔が想像ついてつい笑ってしまう。
「こら…お行儀悪いぞ。そしてAにも怒ってくれピケット」
『飛び火させないでよ……もう…危ないことしないから許してピケット』
そっと頭を指先で撫でれば許してくれたのか納得したような表情だ。
「本当に反省してる？」
『してるよ』
背後から抱きついて来ながらニュートが作業を手伝ってくれる。
『やりづらくない？』
「そう？僕はなんとも」
やけにピッタリくっついてくるニュートに思わず苦笑いをすると、クイニーが話しかけてきた。
「誰の写真？」
「…誰でもない」
小屋の中にある写真を見たらしい。
お互いに一瞬手が止まるがニュートが答える。
「リタ・レストレンジ…聞いたことあるわ」
『……』
「心を読まないで」
私の心は読めないはずだからニュートの心をクイニーは読み取ってしまったのだろう。
少し気まづくなり、ニュートの腕の中から離れる。
ゆっくりと近寄ってきたクイニーにニュートは顔を上げる。
「読まないでっていったろ？」
「ごめんなさい、でも…分かっちゃうの…傷ついた心は読みやすい…」
「傷ついてないよ、大昔のことだし…」
リタのお話は少し苦手だ。空気を読んで離れようとしたがニュートに手を掴まれて、目でここに居て、と訴えてくる。
「…学生時代仲が良かったのね」
「お互いはみ出しものだったから…でもAは違ったけど…」
「とても親しかった……Aがきっかけだったのね…」
『……だけど…』
「彼女は奪う人で…与えてはくれない。逆にAは与える人…」
私の言いたいことを先読みしてクイニーは言葉に出す。
初めて心を読まれたことに少し驚いた。
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紅月@aile(プロフ) - 初コメ失礼します！映画沿いで主人公ちゃんとニュートの絡みにドキドキしながら読んでました！何より、文才が凄くて感動しました！2作目も読みたいです！ (2022年5月16日 17時) (
レス) id: 1bb58b29e8 (このIDを非表示/違反報告)
ロッカルキングボーン！(プロフ) - 初めてのコメント、失礼します！本当に本作品が大好きで、本当に最高でした…！主人公ちゃんとニュートの関係性も最高ですし、なにより文が読みやすくて本当に素晴らしいの一言に限ります…！この作品を書いてくださり、そして公開してくださりありがとうございました！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: c839c729ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - はじめまして！1作目完結おめでとうございます！！いつも楽しく拝見していました。是非2作目も読みたいです。よろしくお願いします！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: 619933edc5 (このIDを非表示/違反報告)
koropochi0125(プロフ) - 2作目お願いしてもいいですか？ (2022年5月11日 21時) (レス) @page50 id: f7a260b65c (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 初コメ失礼します！！完結おめでとうございます！！2作目も楽しみにしています！ (2022年5月11日 18時) (レス) @page50 id: 6427fd8af0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるっぷ
| 作成日時：2022年5月1日 20時
