20 ページ21
『やば…』
このままだとガラスが割れてニュート達の下敷きになってしまう。
後ろに数歩引いた瞬間、トランクの鍵を閉める音が聞こえたと同時に目の前のガラスが割れた。
『レビコーパス！！』
棚ごと倒れて行くニュートにガラスが刺さらないよう身体浮遊魔法をかける。
少し離れたところで上手く着地をした二フラーが逃げ出そうとするのを視界の端でとらえた。
『ごめんニュート！アクシオ！』
ギリギリで浮いていたニュートを落し、咄嗟に二フラーに魔法をかけこちらに引き寄せる。
二フラーのお腹からたくさんの宝石が溢れてきて私たちの体に装飾品がたくさん当たるが気にせずになんとか二フラーをキャッチして捕まえた。
安心してその場に座り込んだ私にニュートとコワルスキーさんが近寄ってくる。
「助かったよA」
『怪我はない？』
「おかげでね」
ニュートの手を借りて立ち上がる。
「ったく……どうだ？満足か？」
『これだけ暴れたんだから満足してもらわないと……ねぇ？』
腕の中にいる二フラーに問いかければ、頬にすり寄ってくる。
『テディ、大人しくして』
「とりあえず1匹捕獲、あと3匹…」
すると、遠くから聞こえていたサイレンが近くなって気づけば周りを囲まれていた。
マグルに見えないよう二フラーをコートの中に隠して漸く気づく。
私たち、宝石まみれじゃない…！
「両手をあげろ！」
銃を向けられ、コワルスキーさんは手を挙げる。
真後ろにあったガラスがタイミングよく割れて尚更強盗犯みたいだ。
「…なんなんだ」
私の胸元に目がいっていた為、見ると二フラーが興味津々に外を見て顔を出していた。
咄嗟に奥に押し込んで誤魔化す。
「っ……ライオン…」
コワルスキーさんが震えた声で言えば、マグルの世界の動物が道路を歩いていた。
ｶﾞﾙﾙﾙ…と低く唸るライオンに警官たちは銃の矛先をライオンに変える。
「ニューヨークってのは思ってたより面白いところだね」
『そんな場合じゃないでしょ』
ニュートのトランクを持つと、私たちは姿くらましをした。
セントラルパークに続く道を走っていると、目の前から1匹のダチョウが走ってくる。
すれ違った途端、先の方から低くて響く鳴き声が聞こえてくる。
『嫌な予感がする…』
「でもこれで1匹は確定だよ」
ニュートは懐から出したヘルメットをコワルスキーさんに渡す。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 459人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅月@aile(プロフ) - 初コメ失礼します！映画沿いで主人公ちゃんとニュートの絡みにドキドキしながら読んでました！何より、文才が凄くて感動しました！2作目も読みたいです！ (2022年5月16日 17時) (
レス) id: 1bb58b29e8 (このIDを非表示/違反報告)
ロッカルキングボーン！(プロフ) - 初めてのコメント、失礼します！本当に本作品が大好きで、本当に最高でした…！主人公ちゃんとニュートの関係性も最高ですし、なにより文が読みやすくて本当に素晴らしいの一言に限ります…！この作品を書いてくださり、そして公開してくださりありがとうございました！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: c839c729ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - はじめまして！1作目完結おめでとうございます！！いつも楽しく拝見していました。是非2作目も読みたいです。よろしくお願いします！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: 619933edc5 (このIDを非表示/違反報告)
koropochi0125(プロフ) - 2作目お願いしてもいいですか？ (2022年5月11日 21時) (レス) @page50 id: f7a260b65c (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 初コメ失礼します！！完結おめでとうございます！！2作目も楽しみにしています！ (2022年5月11日 18時) (レス) @page50 id: 6427fd8af0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あるっぷ
| 作成日時：2022年5月1日 20時
