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ぼーっとしながらその演説に私も耳を傾けていると、ニュートのすぐ近くで男性が転んでしまった。
下に置いたトランクに足をひっかけてしまったらしい。
思わず天を仰いでしまうのは悪くないと思う。
しかもそのせいで演説をしていた女の人に目をつけられて話しかけられている。
「お聞きなさい、この私の警告を！笑うなら笑えばいい。我々の中に…“魔女”がいるのです！」
『……！』
この女性…、もしかして………
疑問に思った時とんでもないものが目に映る。
すぐ近くの階段で男性の帽子に寄付されていたお金を二フラーのテディがポケットに詰め込んでいた。
『ッ！？』
もしかして光ったコインに釣られてトランクから出てきたのかもしれない。
というか絶対ニュートの二フラーしかありえない。
そっと近づき小声で『テディ、おいで』と呼んで手を差し伸べる。もう少しで捕まえられる…と思った時、その様子に気づいたニュートがこちらを見ていた。
ニュートと二フラーの目が合った瞬間二フラーが逃げてしまった。
『(なんでよりによって銀行に……！！)』
中に入り込んだ二フラーを走って追いかけるがすぐに見失ってしまう。少し辺りを見渡して客の中に紛れ込むようにして探せば、視界の端でニュートが店の人に話しかけられていた。
しどろもどろになってるニュートにすぐに駆け寄って腕を組むと、お店の人とニュートが驚いた顔をした。
『やっと見つけたわ！どこに行ってたのよ。ほら、呼ばれるまで大人しく待ってようよ』
「あ、あぁ。そうだね。すみません、恋人見つけたので失礼します」
その人からすぐ離れるように近くの椅子に座る。
『なんで逃げてるの！』
「き、気づいたら出てたんだ…！」
隣の男性に聞こえないように小声で話せば、緊張した様子の隣の人から声をかけられる。
「今日はなんの用？君たちは……恋人？」
「あなたと同じ。僕達は恋人だよ」
どこか浮ついた様子で話すニュートは二フラーを探すために落ち着かない。
不安になってくる……。
「パン屋を開く資金の相談に…？」
「そう」
『(返事が適当すぎる…！)』
「すごい偶然だ…」
『(納得しちゃうのね…！)』
1人心の中で突っ込んでると二フラーを見つけたのかニュートが突然私の腕とトランクを持ち立ち上がる。
『っわ！？』
「失礼！」
せっかく手を差し伸べていた男性を無視してニュートは私の手を引いてぐんぐん進んでしまう。
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紅月@aile(プロフ) - 初コメ失礼します！映画沿いで主人公ちゃんとニュートの絡みにドキドキしながら読んでました！何より、文才が凄くて感動しました！2作目も読みたいです！ (2022年5月16日 17時) (
レス) id: 1bb58b29e8 (このIDを非表示/違反報告)
ロッカルキングボーン！(プロフ) - 初めてのコメント、失礼します！本当に本作品が大好きで、本当に最高でした…！主人公ちゃんとニュートの関係性も最高ですし、なにより文が読みやすくて本当に素晴らしいの一言に限ります…！この作品を書いてくださり、そして公開してくださりありがとうございました！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: c839c729ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - はじめまして！1作目完結おめでとうございます！！いつも楽しく拝見していました。是非2作目も読みたいです。よろしくお願いします！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: 619933edc5 (このIDを非表示/違反報告)
koropochi0125(プロフ) - 2作目お願いしてもいいですか？ (2022年5月11日 21時) (レス) @page50 id: f7a260b65c (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 初コメ失礼します！！完結おめでとうございます！！2作目も楽しみにしています！ (2022年5月11日 18時) (レス) @page50 id: 6427fd8af0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるっぷ
| 作成日時：2022年5月1日 20時
