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鐡腸さんとデートだぁ! ページ20

鐡腸さん×お家デート

(夢主ちゃんとの会話あります!苦手な人は今のうちに…


『お邪魔しまーす…』

おずおずと彼の部屋の中に入る。

「ああ、よく来たな」

隅に5キロのダンベルが十五個ほどあるのが気になるが、それを除けば至って普通の部屋だ。

「とりあえず、この辺りに座ってくれ」

と言って彼が示したのは、自分の膝の上。

『...あの?』

「どうした、何か言いたいことでもあったか」

『いや、その、鐡腸さんの膝の上以外にも、座るところあります...よね?』

きょとんと不思議そうな顔をしている彼。

「恋人同士はこのようにするのがいいと聞いたが……」

『誰に聞いたんですか…』

「条野だ」

ああ、と納得した。条野さんのことだ、きっと鐡腸さんのことをからかったのだろう。

「どうした、座らないのか?」

いつまでも座らない私を、鐡腸さんが悲しそうな目で見てくる。

恥ずかしいけれど、そんな目で見られたら断れない…

『じゃぁ、失礼します…』

顔が熱くなるのを堪えて、そっと彼の膝の上に座る。後ろから、満足そうな声がかすかに聞こえた。

『あの、重くないですか?』

「大丈夫だ。むしろ軽くて心配になるな」

どさくさに紛れて、鐡腸さんが私のお腹に手を回し、ぎゅ、と抱き寄せる。

驚いて、思わず肩をびくりとさせてしまう。

「…嫌、だったか?」

『いえ、その、嫌じゃ、ないです…』

顔が熱いのを感じながら、彼の体に背中を預ける。

体の温もりと、ほんのり伝わってくる心臓の鼓動。

彼の匂いが、私の鼻をくすぐる。

すると突然、彼が私の肩に顔を擦り寄せてきた。

『ぅあっ...!?』

驚いて、思わず大きな声を上げてしまう。

「...っ、すまない、急にこんな事をして...」

振り向いて彼の顔をみると、彼の耳は真っ赤で、頬もほんのり赤くなっている。

『いえ、あの、鐡腸さん』

「ん、どうした?」

『えっと...さっきの、嫌じゃ、なかったです』

恥ずかしさで、顔を隠すように俯いてしまう。

鐡腸さんがそっと私の顔を上げる。

「続きをしていい、ということか?」

彼が、熱を帯びた瞳で私を見つめる。

こくり、と頷くと、私の首筋に、彼の顔が近づく。

彼の匂いが濃くなり、愛おしさが込み上げてくる。

鐡腸さんが、小さな声で、

「愛している」

と囁いた。

彼にしっかりと体を預け、私もです、と返事をした。



〜謎end〜

ラストは立原くん!→←条野さんとデートしよう!



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設定タグ:文スト , 猟犬 , 短編   
作品ジャンル:恋愛
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むみん - いつのまにかこの小説も一周年なんですね…(続けられた自分と読んでくれる読者様がいることに)感動… (2022年5月2日 17時) (レス) id: 102fb78fa6 (このIDを非表示/違反報告)
むみん - リクを一旦停止いたします。ありがとうございました! (2022年4月18日 18時) (レス) id: 102fb78fa6 (このIDを非表示/違反報告)
むみん - おたくどーんさん» 了解いたしました!更新まで時間がかかってしまうかもしれませんが、全力で書かせていただきます! (2022年4月12日 17時) (レス) id: 102fb78fa6 (このIDを非表示/違反報告)
むみん - あまのさん» リアルでも同じこと言ってほしいな♡ (2022年4月12日 17時) (レス) id: 102fb78fa6 (このIDを非表示/違反報告)
おたくどーん - リクエストです!夢主ちゃんが、ドッキリで目の前で口に仕込んでおいた血糊を吐いてタヒにかけの演出をして心配させるっていう物です!(分かりずらくてすいません…! (2022年4月11日 21時) (レス) @page3 id: ce29585682 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むみん | 作成日時:2021年5月4日 19時

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