ダメ親父帰ってくるってよ！ ページ1
黒曜での戦いから一ヶ月ちょっと経った日曜。補習をサボって商店街に遊びに行くというツナたちにお呼ばれして、風紀の仕事もないため沢田家に集合した。つまりヴァリアー編開幕である。
同じく呼ばれた京子とハルが到着するまでの間、ツナから家光さんが帰ってくる話を聞かされる。
「それで、この絵ハガキだぞ？ぜってー交通整理も石油も関係ないだろ、ここ」
「ペンギンの交通整理なんじゃね？相変わらずいろんなとこ行ってるねぇ、二年前はたしかインドだっけ」
「ああ、ガネーシャ像のパチモンみたいなお土産買ってきてたっけな…神話の本場であんなふざけた置物売ってるとは思えないけど…」
「今度持ち帰ってくるとしたら、氷山のカケラとか？なんにしろ早く会いたいなあ、個人的に物申したいことあるし！」
番犬の噂に、番犬の噂とかな！！ぜっっっったいに加齢臭って叫んでやる。
「鈴ちゃんもパパン知ってるの？」
隣に座っていたフゥ太が、飲みかけのリンゴジュースを置いて首を傾げる。
「知ってる知ってる、小さい頃から毎日のように遊びに来てたからな。子供には全力でかまってくれる人だから、チビたちもきっとすぐ仲良くなれるぜ」
「オレはあんまり遊んでもらった記憶ないけどな」
「あーまあツナは嫌がってたしな。砲丸投げもどきとか」
「砲丸が子供で着地は自己責任のあれか！？遊びで済むかあんなの！！楽しんでたお前がおかしいんだよ！！」
「面白い人なんだね！」
くすくすとおかしそうに笑うフゥ太は、心から笑っているように見える。秋の野球大会以来は骸くんの影響も弱まってきたらしく、空元気をしなくなって本当によかった。
ピンポン、とチャイムが鳴る。京子とハルだろう。
「おし、じゃー行くか！」
“水道管の破裂による爆発事故”のせいで、あんまり遊ぶ時間はないだろうけど。
◆
ドゴォッッッッ！！！！
建物から大きな煙があがる。驚いて咄嗟に立ち上がったツナと、一直線に吹き飛ばされる人影を確認し、驚いて硬直しているフゥ太の頭を撫でてやる。
「今日はチビたち連れてもう帰りな。家光さんがそろそろ家に帰ってる頃だろうし、奈々さんになんかおやつ作ってもらうといい。あ、家光さんがくれるお水は飲んじゃダメだぜ。いいな？」
ぐっとなにか言いたいことを堪えた顔をして、フゥ太は黙って頷いた。逃げてくる京子たちのもとへと駆けていく背を見送って、オレも混乱の中心へと向かう。
視線の先には、銀髪の男。
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卯月伍(プロフ) - 暁月臨さん» ありがとうございます！下手すると数ヶ月とか挟んで急に投下するスタイルですが、続きを待っていてくださる方がいると思うとモチベが上がります！ (12月21日 20時) (
レス) id: cac572832d (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - めっちゃ好きです…！続き待ってます！！ (12月12日 14時) (レス) @page30 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月伍 | 作成日時：2020年11月14日 12時
