リクエストより〈九重という少女〉1 ページ25
もしも、ユキヤがいなかったら。
もしも、カンナがいなかったら。
もしも、ソウさんがいなかったら。
よく、そんな事を考える。
もしかしたら、別の未来も、あったのかもしれない、と。
________
__なぁ、オリ。
『…。』
パッと目が覚めた。
かけた覚えのないブランケットを床に落とし、立ち上がる。
_オリさん。ねぇ、聞いてください。オリさん。
『……………。』
あたりは暗く、物音1つない。
カラカラに乾いた喉。
そこに思考はなく、ほぼ無意識的に、飲み物を取りに足が動いた。
ハンナキー「…あ、」
そこだけ明るかった医務室。
中に入れば、そこにいる人物の声が聞こえた。
ハンナキー「…あの、オリさん…」
_お前は、見殺しにしたんだよ。
特に反応することもなく、飲み物を手に取り1口飲み込む。
胃に流れる液体。それ以上飲み込もうという気は起きず、飲みかけのペットボトルを元の場所へ戻した。
足は、再び自室へと向かおうとする。
ハンナキー「あのっ、オリさんっ！！」
『…………』
足を止め、ぼんやりと、声のした方に目線を向ける。
ハンナキー「顔色が良くないです…せめてもう少し、水分だけでも」
___あなたが、私を殺したんですよね。
『…、』
その言葉に、別に何を思う訳でもない。
ふと、目に入ったガラスにうつる自分の姿。
その目は、あまりに曇っていた。
___オリ。
『…。』
赤黒い彼が、ガラスの向こうで笑いかける。
足早に部屋を出ようと体の向きを変えた。
そんな私がまた歩みを止めたのは、止めざるを得なかったからだ。
サラ「…オリ。」
ケイジ「……」
出口に、2人が立っていた。
『……。』
サラ「…これ、お前が捨てたのか？」
見覚えのある赤いパーカーと青いヘッドホン。
『………』
……………そう、2人が、立っていた。
青いヘッドホンをしたユキヤと、赤いパーカーを着たリツ。
サラ「………一体なんで、こんなこと」
___なんで、うちらの大事な物、捨てたの？
『………。
……………なんで？』
口からこぼれ出る言葉。
自分の声って、こんなに低くて、無機質だっただろうか。
『………………………忘れたかったから。』
サラ「っ_____!!!」
___なんでそんなこと言うんだよ。
_忘れるの？私の事。忘れちゃうの？？
___俺の、大事な形見なのに？
『……っ、さっきから、うるさいんだよ。』
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Banana - んぎゃあああああもう無理死にそう…ｸﾗｲﾔ様々ですよね…あ、リクエストでコウ君とオリちゃん、ソウさんとツヅミちゃんの絡みが見たいです!!!!!あ、それか四人の絡みとかでも全然大丈夫です!!!() (8月1日 0時) (
レス) id: 0554a99919 (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - あめ。さん» ありがとうございます！！！！！！これからも更新頑張ります！！ (2021年8月25日 22時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - オリちゃんとユキヤくんが結婚は私得すぎるもうありがとうございます（？）これからも更新頑張ってください！！応援してます！ (2021年8月16日 9時) (レス) id: 0bed6c83be (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - *ぜりーふぃっしゅ*_語彙力低下中さん» 了解しました！！ありがとうございますめちゃくちゃ嬉しいっす、更新頑張ります！！！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
*ぜりーふぃっしゅ*_語彙力低下中 - リク失礼します!2章の後半のメインゲームで夢主がソウさんに投票していたら…というのが見たいです。はい()番外編も凄く面白いですね!!これからも更新頑張ってください!! (2021年8月13日 11時) (レス) id: 1cfa00d488 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2021年6月6日 13時
