キミガシネ？...嫌に決まってんじゃん。2 (ページ39)

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逆の立場ページ39

織「うぃー、さすが私だわ。」

『さすがに疲れたなー。』

憩いの場で、最後のアトラクションを終えた俺達は椅子にうなだれて座っていた。

現在、織と一緒にアトラクションを制覇したところである。

今日は、廊下の奥のカンナちゃんの最初の試練をしたと思われる部屋を見つけた日だった。

1周目と同じように織に声をかけ一緒に部屋に入りスマホを_という同じ流れをとった俺。

別にソウさんは悪い人じゃないのだ、別の行動をとってみるのも手だ…

なんて思っていたが、やっぱり嫉妬心というかソウさんにこいつが取られる気がして、結局前回と同じようにメダル交換に誘われた織を奪い取りソウさんを睨みつけるというガキみたいな行動をとってしまったのである。

…あぁぁ……俺、まじだせぇ…………。

織「………で？」

『……悪い。』

前回同様、案の定、してないはずの約束について尋ねられた俺は、素直に謝罪の言葉を述べた。

『……俺が思ってる以上に、俺はガキらしい…。本当に、自分でも残念なぐらい。』

ださい。ダサすぎるぞ俺。小学生かよ本当に。

思考ではわかってんだよ。もっとスマートな対応をするのが正解だと。

だけど！！体が！！気づいたら体が動いてんだよ仕方ないじゃん！！！！！

『………あー、もう………。』

自分のカッコ悪さに落ち込む俺。

そんな俺を、ポカンと眺めていた織は、不意に口を開いた。

織「…ユキヤにとって、私ってなんなわけ？」

『えっ………』

思わず彼女の顔を見る。

1周目、俺がこいつにした質問と同じ質問をした織は、とくに笑うでもなく、かと言って心底怪訝な顔をするでもなくただ無表情で、本当に興味として聞いているのだということがわかる。

織「いや…なんか、急に抱きついてきたり、昨日のモニター割られた時もやけに静かだったし、

なんつうか、ユキヤだけどユキヤじゃない、みたいな感じしてさ。」

流石は織、お鋭いこって……。

『そうか…？いつも通りだろ。

っていうか、それがなんでんな質問になるんだよ。』

織「ん？いや、ただの興味。」

『興味って……』

苦笑いをする。

1周目、同じ時間、同じ場所。あの時と逆の立場になっただけだ。

1番信用できる人。

こいつは、俺にそう言った。

赤くなった顔を誤魔化すように去ったあの時。
もちろん嬉しさはあった。

だけど内心、本当は、複雑だった。