キミガシネ？...嫌に決まってんじゃん。2 (ページ13)

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伍伍ページ13

適当に、か。

タブレットの画面を見てみると、幸いな事に自分の写真も浮かび上がっていた。

まぁ、そりゃあ自分に投票するよな。

迷うことなく、俺は画面に写る自分の顔をタップする。

少しして、投票結果という文字が写し出される。

結果も何も、みんな自分に....

ソウ0票
織0票
ミシマ3票

『...え？』

～投票結果ミシマ3票～

思わず目を疑った。

織の票数。0。

なん、で

ばっ、と、隣にいる織の方を見た。

でも、アイツが見ていたのは、タブレットでも、まして、俺でもなく。

ミシマ「__________。」

織「っ.......!」

ミシマさん、だった。

ミシマ「おや、偏ってしまいましたねぇ。」

ホエミー「あはは、何か言うことはありませんか？」

ミシマ「もし、あなたが人間ならば、こういうでしょうねえ。こんなことはやめなさい。人の心があるのなら...と。」

ホエミー「うふふ。あいにくもちあわせていませんの。」

ミシマ「不憫な...。」

ホエミー「うふふ。それよりいいんですか？」

ミシマ「はい？」

投票の意味がわからないまま、会話が進んでいく。

ホエミーが、笑みを浮かべたかと思うと、ピッと、機械音がなった。

ヴーヴー、と、バイブレーションのような音が鳴る。

ホエミー「最後の言葉が、それで。」

今度は、ミシマさんの、首輪。

ミシマ「これは...なんのマネですか？爆発は、しないんですよね？」

ホエミー「あはは...爆発は、ね。」

ただでさえ混乱している頭が、その言葉の真意を理解するのには、少し、時間がかかった。

ま、さか

Q太郎「ミシマ！どうしたんじゃ！」

ミシマ「熱い...!」

ミシマさんの首から、煙がたつ。

匂いが、した。

人の皮膚が、焼ける、匂い。

ミシマ「うあぁ.......」

もがき、苦しむミシマさん。

ナオ「いや、先生ーー！！」

ナオさんが、ミシマさんに駆け寄ろうとする。

次の瞬間、俺の視界に映ったのは、赤いパーカーを着た女子高生の、後ろ姿だった。

織「っ！！」

織は、ナオさんの腕をぐいっと引っ張り、俺の方へ突き飛ばす。

ナオ「きゃっ！！」

よろけたナオさんの体を支える。
そこで、ようやく、理解する。

あいつが、ミシマさんを助けに行ったのだと。

ミシマ「来るな！」
織「嫌です！！」

彼の制しなんか聞かずに、織はなんの躊躇もなく、その手を彼の首元に伸ばした。