さんよんなな ページ6
ざわつくその場。
ダミーズはキサラギさんを、他のみんなは私を見て、目を見開く。
とても視線が痛い。
特に、ソウさんからの視線が痛い。
ヒナコ「どういう事…！？」
キサラギ「だから、まんまの意味だって。」
ヒナコ「嘘っ！だって、殺されそうになったやつと普段通り一緒に行動するわけ」
『嘘じゃないよ。』
ヒナコちゃんの言葉を遮った。
彼女の前に出て、首元にかかった髪をどかし、首をあらわにする。
そこには、まだ赤い手の跡が残っていた。
まあ、いわゆる、動かぬ証拠、ってやつだ。
『コレ見ても、まだ嘘だって言う？』
ヒナコ「...」
余程理解が出来ないのか、ヒナコちゃんは口をパクパクさせて、必死に言葉を出そうとする。だけれど、肝心の声は、奪われてしまったかのように出てこない。
『未だに跡が残ってるとか、どんだけ強い力でか弱い乙女の首絞めたんでしょうね。』
キサラギ「それでも死なんかったっちゅうことは、お前がか弱い乙女とちゃうっていう証拠やな。」
ヒナコ「...なんで、」
『っ、』
やっと彼女の声が出たと思った瞬間、胸のあたりからぐらりと体制が傾く。
すぐに、ヒナコちゃんに胸ぐらを掴まれているのだと理解した。
ヒナコ「一体何をしたの！？キサラギを騙しくるめでもした！？私の時だってそう！！ウザったいんだよああいう偽善行為！私は...あんたみたいな偽善者が1番嫌いなんだよ！！」
『______。』
偽善者。
胸がぎゅっと締めつけられる。
その言葉が、鋭利な刃物になったように、私の心に刺さる。
キサラギさんにも言われたはずなのに、こんなにもその言葉に傷ついている。
それは、それは、私がまだ、
ヒナコちゃんを、まだ、彼女と。
___カンナと、重ねてしまっているせいなのだろう。
『....参ったなぁ。』
ヒナコ「は？」
ぽつりとこぼれた言葉。
ヒナコちゃんは、ぎらりと私を睨みつける。
そんな彼女とは反対に、私は、力なく眉を下げて、困ったように笑を零した。
『...私、やっぱどうしても、君をあの子と重ねちゃうみたい。』
ソウ「......」
ヒナコ「あの子...？あぁ、木津池カンナの事？知らないよ、あんたが勝手に重ねて、勝手に傷ついているだけでしょ？」
ヒナコちゃんの言葉が、一つ一つ心に刺さる。
だけどやっぱり、言い返せない。
ヒナコ「それとも、言い訳でもするつもり？結局、自分たちが生き残りたいだけで」
ソウ「違う。」
そんな中、部屋に声が響いた。
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りんご - とっても面白いよ！すごい👍 (8月25日 20時) (
レス) @page31 id: f7d2b3461c (このIDを非表示/違反報告)
こすなる(プロフ) - ｸﾗｲﾔさん» ありがとうございます！ (2021年6月7日 22時) (レス) id: 96081c9a3b (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - 天才的な神さん» ぇぇぇぇ…………控えめに言ってめえっっちゃ嬉しいです…………ありがとうございます！！！！！！！ (2021年6月7日 20時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
天才的な神 - えええええ・・・投稿がお早い．．．控えめに言ってめっっっちゃおもろかったですちゃおもろかったです。尊死(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 6b665a50b2 (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - フルーツオレンジさん» お待たせしましたー！！これからも頑張ります！! (2021年6月7日 7時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2020年8月17日 12時
