〈remake〉キミガシネ？嫌に決まっとるやん。１０ (ページ10)

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よんろくまるページ10

墓地から出る。

大きな門。これからどちらに行くのかとみんなの出方を伺っていた時だった。

マイ「おーい！！！」

キサラギ「!」

見覚えのある、パン頭。

マイ「サラちゃん！！会えてよかったー！！」

サラ「マイさん！！」

あの時別れたはずのマイが、俺達に駆け寄ってきたのだ。

怪我の無い様子に安堵すると共に、彼女の姿しかないことに不安が生まれる。

レコ「Q太郎とオリは…？一緒じゃねえのか？」

マイ「一緒だよ！怪我してるから、離れてもらってるの。オリちゃんは、その看病中！」

ソウ「………そっ、か。」

安堵したように、ソウが息を吐いた。

過保護だな、と思いつつも、安心してる自分がいるのも確かだ。

マイ「それよりクルマダは…？」

サラ「クルマダさんも無事です。充電室で充電をしています。」

マイ「…………

…そっか！良かったぁ！

ねぇみんな、すごいことがわかったの！

ダミーズが生きたまま、ミドリに勝つ方法…!!」

ハヤサカ「えっ！？」

アンズ「すごいじゃんマイちゃん！」

マイ「…えっと、それでね？

IDカードが必要なの。」

サラ「？もちろん持ってますが…」

マイ「良かった！じゃあちょうだい！
私がQ太郎さん達に渡してくるから！」

キサラギ「…………全員で渡しに行かへん？」

マイ「ダメだよ！すごく集中してるから！」

サラ「…わかり、ました。」

マイ「ありがとうサラちゃん！ちゅっ、ちゅっ、ちゅ！」

パタパタと、足早に去って行くマイ。

キサラギ「…………」

ソウ「………どう思う？」

もう見えない背中を見続けている俺に、ソウが尋ねる。

キサラギ「…………作り笑顔、って、感じがしたような気がしないでもない……かな。」

正直に答えれば、ソウはふっと笑った。

ソウ「…………僕も同意見だよ。

じゃぁ、追おうか。」

サラ「え？」

キサラギ「…すまん、俺も、賛成や。

…マイ、何か隠しとった。」

マイの向かった方向を追いかける。

ロッカールームにたどり着くも、そこには誰もいなかったのだが、サラちゃんの活躍により、ロッカールームには、隠し通路が出現した。

暗い通路を進んでいく。

行き着いた先、明かりをつける。

…そこは、また、不思議な場所だった。