よんきゅうご ページ45
でも、と、オリは真剣な表情に戻る。
『これで明らかになった。宴直前、ミドリとヒナコちゃんは棺を交換している・・・。
つまり、ミドリがいるのは、光っていない棺ってことだよ。』
みんなの視線が、光っていない棺へと向けられる。
サラ「さぁ、どうだミドリ…！交換なんて予定外だんだろう？お前は死ぬのが怖くなった、だからひなこを呼び出し入れ替わったんだ！」
ミドリ「・・・
・・・
・・・だから、何？」
…思わず、サラの喉から、え？とこぼれる。
ミドリ「なんか勝ち誇ってるみたいだけど、それがわかったからって、どうなるの？
光らない棺は、3つもあるんだよ？」
そう・・・そうなのだ。
光らない棺は、3つ。
そしてミドリは、どこか焦りながらも、それでもまだ勝ちを信じた様子で告げる。
ヒントを使ったとしても、赤しか出ないのだと。
ギン「やってみるしかないにゃん。」
サラ「ギン・・・」
ギン「覚悟・・・できたわん。
ぼく、もう、どんな結果になっても、大丈夫だから。
一緒に、立ち向かって欲しいにゃん・・・！」
サラ「・・・」
小さな手に、背中を押され。
サラは、ゆっくり、うなづく。
サラ「あぁ、わかったよ。」
棺に近づくサラ。
『・・・。』
それを、どこか緊張した様子で見つめるオリ。
サラが、光っていない一つの棺を選ぶ。
その、ランプは＿＿＿＿
サラ「！？
青く・・・・点灯した・・・！？」
ミドリ「・・・！？」
オリは、ミドリを見る。
彼は、今までで一番、驚い表情を見せている。
額に滲む汗、開かれた目、口。
あぁ、その表情だ。
その表情を、ずっと、ずっと、
『…待ってたんだよ、ヒヨリさん。』
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2023年11月2日 22時
