〈remake〉キミガシネ？嫌に決まっとるやん。１０ (ページ31)

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よんはちいちページ31

Q太郎の記憶、棺管理システムの、過去の記録。

その時、確かに青…1、赤…7と記されてあった。

つまり、開始時、あの8人の中に人間が混ざっていたということになるのだ。

ザワつくダミーズ。裏切り者の可能性。

それらを明らかにするために、誰が人間なのか、再び討論が始まった。

議論は止まらない。

ミドリが人間の可能性を話し合った末、IDカードの存在によってひなこの推論が否定される。

Q太郎「そうぜよ。いくらミドリが組織の人間でも、登録されたカードがなきゃいじれない機会もあるぜよ。」

ヒナコ「登録って…………

……………だったら何でマイの指紋は登録されてたのさ。」

『・・・。』

その言葉を聞いた時、オリの脳裏をよぎった、1場面。

__…あれ、マイさん、思ったより手、大っきいのね？

『………………、』

レコ「……オリ、どうかしたのか？顔が真っ青だが………」

隣に立っていたレコが、いち早く異変に気づいた。

込み上げてきそうな吐き気を何とか必死に抑え、オリが言葉を絞り出す。

『…あの、マイさん。』

マイ「…？どうしたの、オリちゃん…？」

『…ダミーズって、死んだ時のままの格好なんですよね？』

マイ「う、うん、そう聞いてるけど。」

『それなら、…。』

何かを言おうとして、オリは一度言葉を飲み込む。

しかし、覚悟を決めた表情で、オリは尋ねる。

『・・・マイさんの手って、死ぬ時と、同じ手ですか？』

マイ「え・・・？

い、いや…そう言われてみれば、手袋してた、けど…？」

マイがそう言った瞬間。

『＿＿＿＿＿。』

オリの顔に。

今までにないほどの、嫌悪が浮かぶ。

『＿＿＿＿＿ヒヨリさん！』

ひどい顔のまま、オリが声を荒げた。

急に叫びだした彼女に、その場の誰もがぎょっとする。

『どうせ聞こえてるんでしょ！？この会話聞いて、今の私を見て、笑ってんでしょ！？

他人を人とも思わないで、アンタって人はほんとにっ…！！！』

サラ「ちょ、ちょっと、落ち着けオリ！！」

息を荒らげるオリの肩を掴むサラ。
それでもなお、オリは怒りの表情を顔に浮かべ、棺を睨みつけている。

サラ「急にどうしたんだ、オリ！！」

『っ＿＿＿！』

オリは、何も反応のないモニターに舌打ちを打つと、ふーっと長いため息をついた。