よんごーよん ページ4
てくてくと、歩みを進めていく。
案の定と言ったところか。捜査に進展はない。
ここは前に探索したしなぁ、なんて、会話しつつ考えて、また道を引き返そうとしたその時、突然、切羽詰まった表情のサラと出くわした。
どちらからともなく、俺とソウは口を結ぶ。
少し緩んでいた緊張感が、再びきゅっと引き締まる。
サラ「キサラギさん、ソウさん…!」
キサラギ「…何かあったん？」
サラ「説明は後でします！急いで充電室へ向かってください！！」
そうとだけ言うと、サラはまたパタパタとかけて行ってしまう。
…………とりあえず、行ってみるしかないようだ。
――――――――――――
サラに言われた通りに来た充電室。
端的に状況を説明するとしたら、ランマルの首輪の爆発解除のために、俺らが電流に耐えろ…と、まあ、そんな状況である。
恋バナしてる間に、こっちでも1悶着あったみたいやなぁ…
ソウ「何ぼーっとしてんの。行くよ。」
中央に立つランマルと、真剣な表情のサラちゃんを見てそんなことを考えていたら、ソウに肘で小突かれた。
キサラギ「ん、あぁ…すまんすまん。」
はっと我に返って、急いで位置に着く。
電流、か。痛いのは、あんま好きやないけど…でも、仲間を助けるためなら、無視するわけにもいかんな。
ふと隣がソウであるのに気がついた。
小突かれた仕返し程度にと、俺はまた彼に対して口を開く。
キサラギ「…俺、今ソウが何考えてるか、当てられる自信あるわ。」
ソウ「…はっ、いいよ、当ててみなよ？」
キサラギ「オリが電流受けることにならなくて良かった〜…………やろ。」
ソウ「…そんなわかりやすい？僕。」
キサラギ「俺からしたら、お前らは十分わかりやすい。」
サラ「…始まります！」
響く掛け声。
俺は、これから来る電流に、ぐっと、心と体を備えた。
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2023年11月2日 22時
