よんごーさん ページ3
ソウ「…ちょっと、何一緒に行くみたいな流れ作ってんの？」
キサラギ「だめなん？」
ソウ「…ま、別にいいけど。」
キサラギ「そらよかった。
安心せえ、女慣れしてなさそうなソウ君に軽々ん豊富な俺がアドバイスしたるから。」
ソウ「余計なお世話だな…。」
スタスタと前を歩いて行ってしまうソウ。
俺も負けじと追いかけ、横に並ぶ。
キサラギ「つっても、オリはふたくせ…いや、さんくせぐらいありそうやからなぁ。」
ソウ「ほんとにアドバイスするんだ。」
キサラギ「でも根は女の子やろ。オマケに、黙っとればかわええし。…元彼がいてもおかしないやろ。」
ソウ「………。」
ソウの顔が、むっと険しくなった。
おーおー、わかりやすいなぁもう。
ビッグラブ抱えとんなぁまじで。
オリに対するクソデカ感情、そのうち具現化して見えてきそうやわ。
ソウ「……いや、でも、今までユキヤがいたんだろ？ユキヤが元彼とか許すと思う？」
キサラギ「いやいや、何悠長なこと言っとんのや。分からへんやろそんなん。
ユキヤ君の知らんとこで告られとって、そんじゃ付き合いましょってなっとって、色々した後にユキヤ君が二人の関係知って別れさした、とか、あるかもしんないやん。」
ソウ「いろいっ……」
ソウの顔面が、余計に険しくなった。
クソデカ感情の前に、明らかなる嫉妬オーラが見えてきた。もうむわんむわんと紺色のオーラがソウのまわりを囲んでいる。
おい。ガチやて。目が。なぁ。怖いねんて。
キサラギ「…あー、もしもの話やけどな？全部。」
ソウ「……そうだね。確かにそうさ。」
キサラギ「お、あはは、せやろ？もしかしたらって話でそんなおっかない顔しなさんでも…」
ソウ「いくらアイツとはいえ、元彼がいないかもしれない保証はどこにもないんだから…そりゃぁそうゆうことを経験してるかもしれない可能性だって、そりゃぁあるよ。」
キサラギ「…………あ、そっち？
い、いやぁ……も、問題は、過去どうだったかやのうて、ソウがどう動くかなんやない？ほら、過ぎたことはすぎたこと！考えてもしゃあないって！！」
どうも注文の多いソウくんと恋バナをしながら移動する。
ウブなソウくんとは、恋愛観についてどうもズレがあるらしい。男気見せろや、全く。
っとにもう、じれたくてしゃあない。
ソウもオリも、イチャイチャしてるくせして肝心な事はぜんぜんダメダメやん。
無自覚か？無自覚イチャイチャなんか？あ？
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2023年11月2日 22時
