〈remake〉キミガシネ？嫌に決まっとるやん。１０ (ページ14)

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よんろくよんページ14

アンズ「良かったー！まじ心配させんなよー！」

クルマダ「はっ、…歓迎されるとはな。」

レコ「これでランマルとケイジ以外は集まったな。」

Q太郎「…仕方ねぇ。先に宴の準備を始めるぜよ。
みんな、墓地へ集まってくれ。」

キサラギ「クルマダは、俺が連れてくで。ソウはか弱いしな。」

ソウ「なんでわざわざ僕の名前出すんだよ。」

『あぁ、じゃあお願いします。』

身を引くオリ。ソウとキサラギが軽く言いあっている横でグーッと背伸びをする彼女に、クルマダがはっと笑う。

クルマダ「悪かったなぁ、重くて。」

『おかげでいい準備運動になりましたよ。』

クルマダ「はっ…そうかよ。」

準備運動をしっかりやったおかげで、私今最強かもしれないっすわ、なんて目の前で反復横跳びしだすオリに、今までどこか苦しそうだったクルマダが噴き出し笑う。

笑うクルマダの姿を見て、オリも心底うれしそうに笑った。

キサラギ「・・・。」
ソウ「・・・。」

『なんですか、2人して豆鉄砲食らったみたいな顔して。』

先ほどのサラと同様、面食らった表情でオリを見るソウとキサラギ。
そんな視線に気づいたオリが、怪訝な顔で２人を見る。

キサラギ「あぁいや…その…、大丈夫、なんか？」

『あー…まぁ、大丈夫の定義によるんですけど…。でもまぁ、言いたいことはわかります。

私は大丈夫ですよ、マジで！』

とん、と自分の胸を叩いて見せるオリ。彼女の言う通り、そこには別れる前まで見せていた焦りや恐怖はなくなっている。

そこにあるのは、ただまっすぐな瞳。

キサラギ「別れとる間に、いったい何があったんねん。なんか美人になったんちゃう？」

『話すと長くなるんでまた今度話しますけど…カッコつけて言うなら、”思い出”のおかげ、かですかね。』

ソウ「思い出…？」

『そ。思い出。大切なね。』

さて、Q太郎さんたち待たせちゃ悪いですし、いきますよ。と、オリがキサラギの背中を叩いた。
いって！と声を挙げつつも、言われた通りキサラギはクルマダを支え歩き出す。