よんろくに ページ12
レコ「サラっ！？」
ギン「サラ姉ちゃん！？」
慌てて彼女に駆け寄る。
ハヤサカ「…大丈夫、気を失ってるだけだ！」
アンズ「…良かった…。」
ソウ「………っ、やっぱり、IDカードがなくなってる。」
キサラギ「!!………罠だった、って、言いたいんか？」
ソウ「…可能性は、高いよ。」
ミドリが？
いや、でも、ミドリはロッカールームにいた。
じゃあ、誰が？
ぐるぐると思考を巡らせる。
この場にいない、ランマル？
マイ？
それとも…ケイジが？
あぁ、くそっ、一体、何がどうなっとんねん…!
ぐちゃぐちゃと絡まる思考が、俺を飲み込みかけた時。
『サラちゃん…！？』
聞きなれた声が、背後から聞こえた。
no-side
キサラギ達が振り返ると、赤いパーカーの彼女が、倒れた仲間を見て目を丸くしていた。
彼女の横には、すっかり元気そうな姿のQ太郎と、彼につきそうマイの姿がある。
ソウ「オリ…!」
レコ「Q太郎！！オリ！！お前ら無事だったんだな…!!!」
Q太郎「あぁ、何とかな！！というかそれより、サラは大丈夫か！？」
ハヤサカ「あぁ。気を失ってるだけだよ………」
息があるサラに、3人はほっと胸をなでおろした。
『そうだ、皆さんに伝えなきゃいけないことがあるんです。』
レコ「伝えなきゃいけないこと？」
マイ「さっき言った事についてだよ！私達が生き残れる方法！！」
Q太郎「せや…宴について、な。」
ソウ「………ウタゲ？」
サラ「んん…………」
今まで眠っていたサラが、小さく唸る。
ゆっくりと、目を開けると、まだぼやけた視界で辺りを見渡した。
サラ「…ここは」
Q太郎「大丈夫か！？気がついたぜよ、サラ！」
サラ「きゅ、Q太郎さん！？無事だったんですね！よかっ………いたた。」
頭を抱えるサラ。
そんな彼女に慌てて駆け寄るオリ。
『無理して動いちゃダメだよ、さっきまで気絶してたんだから。』
サラ「オリ…!お前も無事だったんだな…!」
『もちろん。』
オリはにっとサラに笑いかけた。
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2023年11月2日 22時
