cxiii ページ25
コウ「お前は何かわかったのか。」
やっぱり男女では食べる速さが違うらしく、まだ半分残ってるハンバーガーをモサモサ食べる私。
新村君の方は手持ち無沙汰にコーヒーを飲んでいたのだが、ぼんやりすべり台を眺めながら新村君がそんな事を言った。
『わかるも何も、一緒に聞き込みしたじゃん。』
噛んでいた具材を烏龍茶で飲み干す。
カフェラテと迷ったけど、カロリーとか考えたら烏龍茶の方が罪悪感がなかったのでこっちにした。
コウ「そっちじゃない。ツヅミの方だ。
お前の目的はそっちだろ。」
『あぁ……。』
言葉足らずだな。
言葉にはしなかったけどそう思う。
そんなの聞いて、彼になんのメリットがあるんだろうか。
…いや、でも、自分の中の考えを整理するいい機会なのかもしれない。
ぱくりと、ハンバーガーにかぶりつく。
『…ユウヤは、凶悪な殺人犯だけど、過去に色々辛い思いをしてたじゃん。
ミサキちゃんやリンタロウ君は、あの事件が起こるまでは家族みんな幸せに暮らしてた。
情報としては知ってたけど、実際自分が集める立場になって、
彼らに縁のあるところに行ってみて、
あぁだったんだろうか、とか、どんな思いをしてたんだろうとか、イヤでも考えさせられた。』
新村君の視線が、自分を向く。
『…ツヅミは良い子でさ。正しい人間って、多分こういう人の事を言うんだろうなってずっと思ってた。
そんなツヅミが、それでも情報を売買したってことは、そんな彼らの思いとか過去が値打ちにしか考えられなくなるほどに切羽詰まって、
そんで、盲目になってたんだろうね。
…だからこそ、目的を達成した後で反動が来た。
考えてこなかったものが一気に込み上げてきた。
……………そこに追い討ちをかけられて。』
ぐしゃ、と、空になったハンバーガーの包み紙紙を丸める。
『そう考えると、やっぱり私は、もう一度あのゲームをしたとしても同じことをする気がする。
じゃないと、ツヅミが報われない。』
コウ「………。」
ことり、と新村君が紙コップを置いた。
コウ「…なぁミナ。聞こうと思ってたんだが…
お前がツヅミを理解しようとしてるのはわかってる。
でも、それはなんのためなんだ？」
『…？なんの為って、
自分を探すためだけど…？』
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ｸﾗｲﾔ(プロフ) - なかねこさん» ありがとうございますー！！きっと北星ちゃんｽﾞも喜んでます！！これからも更新頑張ります！！！！ (2022年3月24日 19時) (
レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - パラるらパラるらﾌﾟﾋﾟｰさん» ありがとうございますー！！性癖に刺さってるようで何よりっす。嬉しいっす。こうしんがんばりやっす！！！！ (2022年3月24日 19時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
なかねこ - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！ミナちゃんもツヅミちゃんも大好きです！更新頑張ってください！ (2022年3月24日 17時) (レス) @page7 id: c7c3a69365 (このIDを非表示/違反報告)
パラるらパラるらﾌﾟﾋﾟｰ(プロフ) - 続編嬉しい！ミナちゃんが悩んでるの好き…（脳内バグり野郎）更新がんばってくだせぇ！！ (2022年3月24日 16時) (レス) @page7 id: ef041b84a4 (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - なまはむ?さん» 喜んでもらえたようで！！！嬉しいです！！！！ (2022年3月24日 13時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2022年3月24日 12時
