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Lii ページ10

『ところで、オサムさんが肌身離さず持っていた物に、日記帳と、もう1つあるのを、覚えてるかな?』

マキ「ちょっと、何よ急に!そんなの今関係ないでしょ!?」


『ふぅん?関係ない、か。



それじゃあ、彼が肌身離さず持っていたこの懐中時計を見ても、同じことが言えるというわけだね?』





ここで、やっと。



自分は、取っておきの切り札を、満面の笑みで掲げて見せたのだ。




最初は怪訝な顔をする彼女。しかし、その表情はみるみる絶望べと変わっていく。




『針が示しているのは3時。ふむ、血痕が時計全体にかかってしまっているようだね。犯人に刺された時についてしまったんだろう。



………おや?よく見ると、この血の跡、不自然にかかっていない箇所があるなぁ。しかもその箇所、まるで時計の針のようじゃないか!

ということは、本当の死亡時刻はこの跡が示す時間になるわけだけれど…………





11時40分。


おかしいね?君は確かに、1時にオサムさんを見たんだろう?』


マキ「アンタ…それがわかってて、わざと……!!!」


『君だって、北星ツヅミという人間を警戒してただろう?こういうことをやる人間だって。

……あぁ、それとも、』


わざとらしくそこで言葉を区切り、そうして、にんまりと笑顔を見せる。



『前回の裁判があまりに大人しかったから、忘れちゃってたかい?』



そう言えば、赤かった顔を更に真っ赤にさせて、美人な顔がみるみると崩し、彼女は怒鳴り取り乱すのであった。



マキ「くそっ、くそっ!!!!この性悪女!!」


『お好きに読んでくれて構わないよ。

人殺しの、高山マキさん。』








狼が、確定する。







高山マキの処刑をもって、3回目の狼裁判は閉廷した。

Liii→←Li



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クライヤ(プロフ) - 白井ゆりさん» そう言っていただけると嬉しいです!!これからも続き更新してきますので楽しみにしててください!! (2022年3月23日 6時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
白井ゆり - かなり続きが気になります‼︎ 続き書くの頑張ってください‼︎ 待ってます‼︎ (2022年3月23日 1時) (レス) @page36 id: fb320e0723 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - なかねこさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!!!喜んでいただけているようで嬉しい限りです!!!!これからも更新頑張っていきます!! (2022年3月20日 11時) (レス) @page19 id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
なかねこ - 続編ありがとうございます!占ツクログインしよっかな...ログインしたら間違いなく一番にお気に入り作者に入れます!!!!いつも面白い作品ありがとうございます!応援してます! (2022年3月19日 18時) (レス) @page11 id: c7c3a69365 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - 青いGさん» ありがとうございます!!!そう言って頂けると嬉しいです!!いつも読んでくださり感謝の極みです!!!これからも更新頑張ります!!! (2022年3月19日 10時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クライヤ | 作成日時:2022年3月19日 4時

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