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独房病室に足を運んだ。
思った通り、人は誰もいない。
『…さて。』
先程入手した時計を取り出す。
時計は3時を指しているようだ。…が、血飛沫によってかたどられた時計の針は11時40分を示している。
『…大手柄かな。』
今日はろくなことがなかったが、まぁこれが入手できただけ良しとするか。
道中転んだりテストで悪い点をとったが、おみくじを引いたら大吉だった、みたいな気分だね。
これは、無くさないよう大事に大事にしまっておこう。
_________
コウ「ん?」
『やぁ。』
犯人は現場に戻ってくる。
なんて言葉を信じてもう一度図書室を訪れると、ミサキちゃんや霜月君、新村君の姿があった。
ほう。つまり犯人はこの中にいると。うーん、ミサキちゃん以外かな。
そんなデタラメな推理をしていたら新村君と目が合ったので、快く挨拶をする。
コウ「ツヅミか。丁度いい。お前に聞きたいことがあったんだ。」
『炎を消した時の様子の件なら、ミサキちゃんに聞いてくれないかい?人が違えど、2度同じ説明はしたくないんだ。』
コウ「なぁ、ミサキさん。」
早いな。本当に必要最低限会話しかしてなかったけど。
自分の言葉を聞くや否や、そうか、とか、わかった、すら言わず、しかも本人がいる目の前で聞きに行ったのだけれどあの男。
マイペースキング。デリカシーや気配りの欠片もない。
コウ「ツヅミが炎を消した時の様子が明らかに何かあったが、なぜなんだ?」
ミサキ「えっ、…ツヅミちゃん、言っても大丈夫なん?」
『かまわないよ。自分が言いたくないだけだから。』
ミサキ「そ、そっか…」
ミサキちゃんが新村君に説明してる間に、もう一度死体を見る。
自分が懐中時計を回収した後、誰かが泡を洗い流したらしい。
ユキナリ「ツヅミさん、どう?なにか見つけた?」
まじまじ観察していると、霜月君に話しかけられる。
『いや、これといって何も見つけてないよ。霜月君はどうだい?』
ユキナリ「いや…僕もまだ見つけていないんだ。」
『ふむ、そうかい。…ところで霜月君。』
ユキナリ「ん?何?」
『ゆっくり燃える物とか、何か知らないかい?』
ユキナリ「えっ、」
霜月君が、目を見開いた。
なるほど、ビンゴか。
ユキナリ「わ、わからないけど…どうして?」
『ん?んー…女の勘、かな。』
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クライヤ(プロフ) - 白井ゆりさん» そう言っていただけると嬉しいです!!これからも続き更新してきますので楽しみにしててください!! (2022年3月23日 6時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
白井ゆり - かなり続きが気になります‼︎ 続き書くの頑張ってください‼︎ 待ってます‼︎ (2022年3月23日 1時) (レス) @page36 id: fb320e0723 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - なかねこさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!!!喜んでいただけているようで嬉しい限りです!!!!これからも更新頑張っていきます!! (2022年3月20日 11時) (レス) @page19 id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
なかねこ - 続編ありがとうございます!占ツクログインしよっかな...ログインしたら間違いなく一番にお気に入り作者に入れます!!!!いつも面白い作品ありがとうございます!応援してます! (2022年3月19日 18時) (レス) @page11 id: c7c3a69365 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - 青いGさん» ありがとうございます!!!そう言って頂けると嬉しいです!!いつも読んでくださり感謝の極みです!!!これからも更新頑張ります!!! (2022年3月19日 10時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クライヤ | 作成日時:2022年3月19日 4時