xxxxi ページ48
時計は、もうすぐで深夜3時を迎えようとしている頃だろう。
仮眠を終え、眠気も消えたため、もう一度寝る気も起きなかった自分は教室を探索し直していた。
…なんだか寒いと思ったら、ストーブが消えているようだ。
灯油の替えは、どこかにないんだろうか。夜中となると、さすがに少し肌寒いな。
病室にあったホッカイロでもいいのだけれど、ストーブの方が確実に暖かいから、可能ならばストーブで暖まりたいという欲望が頭の中に見え隠れしている。
メリーあたりに聞けば、灯油をたしてくれるだろうか。
『そうなると、早いとこ死体が発見されてもらいた…』
「うわぁぁー!!!!」
『お、噂をすれば、かな。』
やっと、狼が動いたようだ。
急いで教室を出て、感覚を頼りに声のした方へと向かう。
誰が犠牲になったかな、と考えていた自分の鼻をかすめる煙たい匂いに、思わず足が止まりかける。
それでもかまわず騒ぎのする図書室に到着すると、匂いは、より一層強くなって自分を襲った。
ぱちぱちぱち…
音を立てて、燃え盛る炎。
赤い赤いそれは、人の体を包み、今も尚燃え続けている。
炎。
大っ嫌いな、赤色。
『っ_____!』
その姿が視界に入った瞬間。
記憶を頼りに消火器まで一直線に駆け出した。
炎を見て驚いているミサキちゃんや、消火を呼びかけようとした高山さん、さっき来た霜月君達の間を、消火器を片手に乱暴にかき分ける。
早く、早く早く早く炎を消さないと______。
焦る鼓動。呼吸が乱れる。
炎に近づくや否や、私は、ホースの部分を炎に向けなんの躊躇もなくそれを死体に発射した。
シューッ!!!!!
『っはぁ……………っはぁ………………』
炎は、あっさりと、鎮火した。
『……………っはぁ。』
その場にへたり込む。
呼吸と鼓動は依然として荒く、それを落ち着けるために何度も何度も深呼吸を繰り返した。
ミサキ「ツヅミちゃん、だ、大丈夫…?」
『…。』
ミサキ「ツヅミちゃん…?ね、ねぇ、ツヅミちゃん、だいじょぶ?」
『………大丈夫。問題ないよ。』
額の汗を拭い、立ち上がる。
やっぱり、今日は、最大に不幸な日かもしれない。
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クライヤ(プロフ) - なかねこさん» こちらこそいつもコメントありがとうございます!読んでくれて嬉しいです!!!!!!!!わわ、気が合うなんて、嬉しいっっ。これからも更新頑張ります!!!!!!!!!! (2022年3月18日 7時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
なかねこ - キミガシネの方から来ました!オリちゃんの方も良かったけど狼ゲームの方も凄く良きです!私クライヤさんと気が合うかもしれぬ...更新いつも楽しみにしてます! (2022年3月17日 19時) (レス) @page45 id: c7c3a69365 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - コメントありがとうございます!!!主人公ちゃん人気で嬉しいです!!更新これから頑張ります! (2022年2月26日 5時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - みんなこの主人公大好きだよね‼︎私も‼︎ (2021年12月21日 20時) (レス) @page10 id: 431a156ded (このIDを非表示/違反報告)
青いG(プロフ) - クソ好きです!!!!キミガシネの方も楽しみながら見させていただきました!!!!狼ゲーム大好きなんで、めっちゃ見させていただきます!!!!!!!まいどまいど主人公ちゃんがどタイプです!!!!!ありがとうございます!!!!!(?)更新頑張ってください!!! (2021年11月19日 21時) (レス) @page9 id: 43df3075c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クライヤ | 作成日時:2021年8月13日 16時