羊というよりヤギですね1

xxxiv ページ41

『仕方ないじゃないか。なんの興味も湧かなかったんだから。』






本音をこぼす。






リンタロウ君が、こちらを見た。











『…怒っちゃったかい？リンタロウ君。』

リンタロウ「なんで僕が怒らなきゃいけないのかな？」

『ん？何となく、女の勘ってやつかな。』




ニコリと、得意の笑顔を見せると、若干リンタロウ君の顔がひくつく。


分かりにくいようで、分かりやすいな、この子。






リツ「…お？なんか険悪なムードじゃね？」



リンタロウ君と仲睦まじく談笑していたら、神木リツちゃんが部屋に乱入してきた。


空気を読んでいるのか読んでいないのか分からない発言とともに。






『何を言うんだい。今、2人で談笑してたところだよ。ねぇ、リンタロウ君。』

リンタロウ「そうだね、ツヅミちゃん。」


リツ「うわぁ、笑顔胡散臭ぁー。」


そう言っていつものようにケラケラ笑いながら、またどこかへと言ってしまう彼女。

何しに来たんだろう。パトロールかな？


リンタロウ「…うーん、なんだかお腹すいてきちゃった。」

彼女の来訪によって、さっきまでの雰囲気も、どこかへ旅に出たようだ。
くぅ、と小さくお腹の音を鳴らして、リンタロウ君がそう言った。



『一理あるね。自分もペコペコだよ。』




思えば、まともな食事とってないような気がする。
腹は満たされても、味がイマイチなせいで全然満腹感が得られてないという、心底深刻な状況ではないか？自分。


深刻だ………これは一大事だ…………。

リンタロウ「よーし、それじゃあキッチンに行こうかー！」

『激しく賛成だね。』

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