羊というよりヤギですね1

xxxvii ページ39

メリー「12時間が経過しました！これより、狼裁判を開廷します！」



結局、腹ごしらえをしていたら狼裁判の時間になってしまった。

オムライスの卵は焦げてしまうし。散々だ。

…いや、まぁ上手く作れないだろうなとは思っていたのだけれどもね。





コウ「今回殺されたのは、俳優のタクヤさんだ。」

………と、いけない。既に始まってるみたいだ。


議論をしていく中、どうやら昨晩霜月君が狼に襲われたらしいのだが、結論としては手がかりはなし。

…にしても、スマホを覗き見るなんて、霜月君なかなかやるね。
前の議論でも思ったけれど、オドオドしている割には頭がキレるみたいだ。



あれだね。ギャップ萌え、ってやつ。





コウ「手がかりになるか分からないが、遺体の近くで気になるものを見つけたんだ。」

リツ「お！何を見つけたんだ！！」

コウ「これなんだが………」


オサム「これは…なにかの欠片ですかね？」

ミサキ「石ころみたいやな。」




新村君が取り出したのは、手のひらサイズの石。

しかし、石というには割れ方が荒いように思えるけど。



………………というか、あの石、どこかで見たような…？




『……………あぁ、それ、水槽の中にあったのと同じじゃないか。』

ユキナリ「！あ、確かに…!植物室の水槽の岩と同じだ…!」

『ふむ。となれば、色々辻褄が合うかもね。』



リツ「おい、1人で納得してないで説明しろよ！！」



『あぁ、これは失礼。

あの水槽、中にピラニアかまおよいでいるのだけれど、不自然に岩のところに群がっていてね。調べてみたら、その箇所に赤い跡がついていたんだよ。


凶器は鈍器…しかしその鈍器は依然として見つかっていない……


…………と、なれば、わかるだろう？』


しかし、そうなればまぁ、女性は犯人から外されるわけだが。

自分が調べてわかったのはこれくらいだ。

情けない話だけれどね。うーん、残念残念。




後のことは、みんなに任せるとしようかな。





自分の安全は確保されたことだし。

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