xxxi ページ33
そういうわけで、腕を縛られてしまった自分。
『別に誰だって構わないのだけれど、見張りが新村君だけだと色々困るからもう1人ぐらいつけてくれないかい?トイレの時とか、荷物を持ってきて欲しい時とかね。』
自分の提案に、あぁ…と納得した様子を見せる一同。
全く、気配りが足りてないなぁ。だからモテないんだよ、小島君。
マキ「わ、私は絶対いやだから。」
リツ「はぁ?そんなん私だってやだし!!」
チエ「わ、私も嫌ですよ………」
ミサキ「…………じゃ、じゃあウチがやるよ。」
空気を、読んでくれたのだろう。
ミサキちゃんが、そう言うと、他の女性陣はあからさまに安堵したような顔をする。
新村君とミサキちゃんが自分の見張りになったということで、結局あとはみんなバラバラに行動することとなった。
『悪いね。ありがとう、ミサキちゃん。』
ミサキ「う、うん…………」
腕が縛られてしまっては、不便でならない。
別に何かができる訳でもないし、暇だなぁ。
コウ「…なぁ、ミサキさん。」
何をしようかな、と考えていると、ふいに新村君がミサキちゃんに声をかけた。
その目は、どこか鋭く、隙がない。
あぁ、良くないな、と思った。
ミサキ「え、な、何?」
コウ「少し聞きたいんだが…
1度目の処刑の後、どうしてあんなに酷く落ち込んでいたんだ?
サトルさんは、赤の他人だろ。」
ミサキ「………え、」
ミサキちゃんが、言葉に詰まる。
しかし構わず、新村君は質問を続ける。
コウ「…怪しくないか?」
なんだか申し訳なくなるなぁ。
優しさで見張りを引き受けてくれたのに、そうしたらこうやって新村君に疑いをかけられて。
いたいけな少女を前に、自分も黙ってはいられないというものだよね、ほんと。
じっと見つめ合う(?)2人。
そんな二人の間に、腕が縛られながらも割って入って、ニコリと笑って見せた。
腕は不自由でも足は自由だからね。使わないてはないよ。
『それが普通じゃないかな?目の前で人が死ぬなんて、あまりいいものではないだろうし。
見た限り、彼女は繊細そうだしね。』
コウ「なんでお前が答える。」
『そりゃあ、自分の頼みで見張りを頼んだ彼女がいじめられてたら、罪悪感ぐらいわくだろう?
いたいけな少女を前に、黙ってられなくてね。
…あぁ、それとミサキちゃん。早速で申し訳ないんだけれど、自分のカバンから眼鏡を取ってきてくれないかな。
少し目が疲れてしまってね。』
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クライヤ(プロフ) - なかねこさん» こちらこそいつもコメントありがとうございます!読んでくれて嬉しいです!!!!!!!!わわ、気が合うなんて、嬉しいっっ。これからも更新頑張ります!!!!!!!!!! (2022年3月18日 7時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
なかねこ - キミガシネの方から来ました!オリちゃんの方も良かったけど狼ゲームの方も凄く良きです!私クライヤさんと気が合うかもしれぬ...更新いつも楽しみにしてます! (2022年3月17日 19時) (レス) @page45 id: c7c3a69365 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - コメントありがとうございます!!!主人公ちゃん人気で嬉しいです!!更新これから頑張ります! (2022年2月26日 5時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - みんなこの主人公大好きだよね‼︎私も‼︎ (2021年12月21日 20時) (レス) @page10 id: 431a156ded (このIDを非表示/違反報告)
青いG(プロフ) - クソ好きです!!!!キミガシネの方も楽しみながら見させていただきました!!!!狼ゲーム大好きなんで、めっちゃ見させていただきます!!!!!!!まいどまいど主人公ちゃんがどタイプです!!!!!ありがとうございます!!!!!(?)更新頑張ってください!!! (2021年11月19日 21時) (レス) @page9 id: 43df3075c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クライヤ | 作成日時:2021年8月13日 16時