キミガシ……え？死ななくていいって？3

◇馬が合わない（夢主編）2 ページ27

【とりあえず、お互いに自己紹介をしといてください。】

『何そのフランクなノリ。やる気あんのかよおい。』

人を訳分かんないとこに拘束しといてなんなんだ。クビにされてしまえ。


「…まぁ、何かの縁だしね。自分は北星ツヅミ、しがないフリーターだよ。…君は、高校生かい？」

フリーターと聞いてニット帽の頭が思い浮かんだがすぐに消す。


『(見た目の割に変わった口調の人だな。)そうですそうです。

私は九重オリ、高校2年です。よろしくお願いしますね。』

そう言って、水色の瞳をした女性に笑いかける。

「あぁ、よろしく頼むよ。」

そんな私に、笑い返すツヅミさん。







『「(うわぁ、笑顔嘘くさー。)」』






【それでは、1つ目の質問です。家族の事を、どう思っていますか？】

「家族？」

『…………。』



なんなんだ、まじで。


意味わからん状況で、しかも家族をどう思っていますだぁ？


気分が悪すぎる。いいこと1個もないんだが。


「…自分は家族の事が好きだよ。みんな家族想いだからね。」


そう答えるツヅミさん。笑顔はさておき、見た目の通りの回答だ。きっといい人なんだろう。


『…………………………………まぁ、好きではない方ですかね。』




「(すっごい長い沈黙があったのだけれど。えぇ…絶対家族仲悪いだろう君…………)…まぁ、家庭は人それぞれだし、答えたからもういいだろう？
早く次の質問を頼むよ。」


うわぁ、空気読んでくれた、今絶対空気読んでくれた申し訳ねー！！でもありがとうございます助かった！！




【それでは2つ目の質問です。貴方が部屋に閉じ込められたとします。その時どのような行動を取りますか？】




『えー…どういう質問………？』

「全くだね…何がしたいんだ、彼らは。」


さっきのといい、まじで意味がわからない。というかそもそもこの人と私の共通点とは？女？女だからか？


「まぁ…普通に状況確認するよ。外に見張りはいないのか、とか、部屋から出られるために使える道具は無いのか、とかね。

…君は？」


またも模範解答を残すツヅミさん。



閉じ込められたら…かぁ。


『そうっすねー……………












とりあえず、部屋のドアを蹴って開けられないか確かめますね！』





「…………………………………………え？」






『ん？だから、部屋のドアを蹴って…』

「いや、別に聞き取れなかったという訳ではないんだ、ないんだよ。」

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