烏野高校には、もう１人２年生が居たようで... (ページ12)

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『......そういやボールどうしよ。』

日向と約束したはいいけど、ボールどうすんだ...？

体育館のを勝手に使うわけにもなぁ...

僕部員じゃないし...

...僕が家から持ってくるかなぁ...？

田中「なぁA!」

ﾋﾟｸｯ

『急に耳元で呼ばないで。』

『うるさい。』

急に大きな声出さないで欲しいよね、ビビるから。

田中「A俺にだけ当たり強くね？」

『きのせーきのせー。』

田中「めっちゃ棒読みっ!!」

『で、何。』

田中「ここ教えてくれ!」

田中「このとーり!」

そう言って田中は頭を下げた。

『えぇ...』

田中「俺小テストヤバいんだよぉぉぉ...」

田中「今回の小テスト、赤点取ったら居残りだろ!?」

そういやそうだったけ。

『どんまい。』

『居残り頑張れ。』

田中「俺赤点とる前提!?」

『え、違うの？』

田中「...俺泣いてくる。」

『うわぁ...』

田中「心の底から引かれるのが一番傷つく。」

田中「うわぁぁぁ。」

そう言って田中は泣いたふりをする。

『......。』

僕は携帯を取りだし、カメラボタンを押す。

ｶｼｬ

『後で清水先輩に見せに行こう。』

田中「おい!?!?」

『冗談w』

田中「ほっ...」

『まぁいつか役立つこもしれないし、保存しとくけどね。』

田中「え...」

で、勉強教えれば良いんだっけ？

『どこが分かんないの?』

田中「...!!」

田「A様...!!」

『様要らない。』

田中「あ、うす...。」

田中「バツくらってるとこ全部。」

バツくらってるところ...？

田中からプリントを受け取り目を通す。

『......。』

『やっぱ縁下に聞いて?』

受け取ったプリントの採点結果は

50点中5点。

ほとんど間違えてる。

『これ普通のテストだったら100点中10点だぞ?』

『赤点回避不可。』

田中「...俺、もうどうしようもないのか。」

『だね。』

田中「...。」

田中は崩れ落ちるように倒れていく。

あ、死んだ...？

田中「......。」

ピクリとも動かなくなった。

ﾂﾝﾂﾝ

人差し指で触っても応答無し。

『...アイス奢らないよ。』

田中「マジ?!」

『じゃあ、取り敢えず座れ。』

仕方ないと思いつつ、田中を席に座らせる。

『まずここは～～～～』

田中「...ふむふむ」

『で、この公式に当てはめてみ?』

田中「あぁ!そういうことか!」

田中はプリントに書き加えていく。