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十 ページ10
……先の話で、私は人の目を見ていなければ話せない質、と申し上げましたでしょう。それは、常に周囲の人の様子を窺うようにしていないと、やはり内側の自分に「壁」を叩かれるからなのです。きっぱり自分を分けるようにするには、視ていなければ難しくて。……本当は私、目を見ながら話すなんてことは苦手でしかないのです。自分で言うのもなんだとはと思いますが、これでも緊張しいな性質でして、幼い頃はずっと、兄の後ろに隠れて口を噤みっぱなしでいました。今はそれもかなり改善できていると思っているのですが、……目を見ながら話すということは、しなくてもいいならしたくはないのです。無論、それが無礼に当たる事はわかっているのです。ただ、それができるならどれほど楽なのでしょう。目を合わせ続けていると、段々私はその視線を針のように錯覚し、刺されているような感覚を覚え始めます。どうしてか、視線の針というのは、錯覚のくせに痛みを伴います。世間話のひとつするのに、私はもう気を抜くことだってできやしません。痛かったのは外側だけではありませんでした。内側すらも、非道(く痛みに蝕まれました。その内側も、これまた外側に在るものに刺されているのです。可笑しな話です。外側に在るものから守りたいがために、私自身の在り方をも分けたというのに。外側と内側に分けたというのに。それでも、誰かと話す度に痛みます。言葉が耳に入る度に痛みます。痛いです。続けてさえいれば、と思いながら戻れないところまで来てしまって、どれほど苦しくなっても辞めることもできなくなってしまいました。そしてやはりと言うべきなのか、いつになっても、誰からのどんな形の干渉も、結局痛みにしか変換されませんでした。
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作者名:蟻蟀 | 作成日時:2022年10月21日 15時