第一話 ページ2
月曜日。
誰もがきっとこの日の訪れを憂鬱に感じるだろう。
まあ私としては、[週間少年ジ○ンプ]の発売日だからプラスな要素もあるんだけど···。
それでも月曜日というだけで、気分が少なからず落ち込むのはどうしようもないだろう。
いつものように、徹夜明けでふらふらなハジメを引っ張って学校へ行く。
ギリギリ始業チャイム前に教室に入ると、一斉に皆の視線が集まり···何事もなかったかのように戻っていった。
毎日のことだ。
特に気にすることもなく自分の席へと向かう。
「よぉ、キモオタ共！ また、徹夜でゲームか？ どうせエロゲでもしてたんだろ？」
「うわっ、キモ〜。エロゲで徹夜とかマジキモイじゃん〜」
これもまたいつものことだが、男子共がゲラゲラと笑い出す。
なにがそんなに面白いのかがわからない。
そもそも、なんで女の私までエロゲやってんだよ。
檜山大介、斎藤良樹、近藤礼一、中野信治。
いつも私とハジメに絡んでくる男子共だ。
わざわざ相手をしてやるのも面倒くさいので、いつも無視している。
たしかに私達はオタクだが、良識あるオタクのつもりだ。
それに、あいつらが絡んでくる理由が、私達がオタクだから、なんていう理由じゃないのはわかりきっている。
「南雲くん、Aちゃん、おはよう！ 今日もギリギリだね。もっと早く来ようよ」
この声の主、白崎香織ちゃんが理由だ。
ニコニコと微笑みながらこちらに近づいてくる彼女は、男女問わず絶大な人気を誇る美少女だ。
そんな彼女がなぜ私達に関わるのか。
答えは簡単、ハジメに気があるから。
本人が直接言っていたわけではないが、態度をみていればわかる。
勘違いされないうちに言っておくが、私はハジメに恋愛感情を抱いていたりはしない。
別に嫌いなわけでもなく、むしろ愛している。
だがそれは家族への愛と同じようなものだ。
なので、個人的には香織ちゃんの恋を邪魔する気はない。
まあ、ハジメの気持ちも少しは考えてあげて、という気持ちもあるので、積極的に応援するつもりはないが。
「おはよう、香織ちゃん」
「あ、ああ、おはよう白崎さん」
香織ちゃんに話しかけられたことで、周りの目が鋭くなり、ハジメが少し言葉に詰まっていた。
だが、恋する乙女は全く気にすることなく嬉しそうに顔を綻ばせる。
より強くなる周りの殺気。
ハジメがかわいそうだし、早めに話を切り上げようとしたが、逃さないとでも言うように三人の男女がよってきた。
続く
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銀月華(プロフ) - ありふれた職業で世界最強の小説全然無いので更新して欲しいです。 (2020年8月21日 2時) (
レス) id: 1e68b44453 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 私の好きな小説のだったんで読ませてもらいました！すごい面白かったので星押しときます！更新頑張って下さい。 (2019年7月13日 4時) (レス) id: 7c6dec9328 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫淵 | 作成日時：2018年9月25日 22時
