【文豪ストレイドッグス】傷跡の世界 (ページ3)

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灰色の世界ページ3

太宰side

はて.....困ってしまった

どうやって彼女を風呂に入れるかだ

いや、入りたくないと言っているわけではない

一応歳下でも女性は女性だ

私がいれるわけにもいかない

女性の部下がいた気がするからその人に任せるか

車から降り細く簡単に折れてしまいそうな腕とり本部へと入る

行く道行く道黒服達からの視線が注がれるがそんなことは気にしない

彼女も平気そうに歩いていた

長く長く伸びた髪が揺れている

それにしても彼女は貧民街の出にしてはあまりにも.....

「おい、青鯖」

太「げッ....蛞蝓」

ピタリと止まり目の前に現れた中也に悪態を返す

中「なんだその餓鬼？」

中也は腰に手を当て彼女の顔を覗き込んだ

先程は取り押さえられていたからわからなかったがかなり髪が長い

それは前髪も例外ではない

顔を見ようにも髪が邪魔で覗き込んでも見えはしないのだ

中「...手前、取り憑かれてんのk「そんなわけないでしょ！」」

太「紹介しよう！私の新しい部下だ！」

中「はぁ？こんな細せぇ餓鬼がかぁ？」

太「これからの成長ぶりが楽しみでねぇ、この子お風呂に入れてあげるからそこを退いてくれるかい？チビ」

押し通りそのまま私の自室へと向かう

後ろで何かぎゃぁぎゃぁ叫んでいるが気にはしない

自室に入った所で女性の黒服に彼女を任せ私は椅子に座り彼女を待つ

さぁてと、首領にはなんて説明するか.....

成人男性を十代の彼女が一人で殺したとなるならおそらく異能力者.....

もしくは恐ろしく武術に優れているか...

いや、貧民街ならばそんなことは稀にしかない

まぁ、何にせよ彼女に話を聞くのが手っ取り早いか

ｺﾝｺﾝｯ

太「入り給え」

黒「太宰幹部、先ほどの少女をお連れしました....」

黒服の女性が入ってくると続いて先ほどの彼女も入ってきた

太「...へぇ......」

髪の毛も肌もすっかりと綺麗になり見違えた

薄汚れていた髪は綺麗な灰色を取り戻している

ただあまりにも大きすぎるワイシャツが....うん

黒「あ、あの.....太宰幹部」

太「なに？」

黒服の女性が耳元に口を寄せると

黒「彼女ですが、身体中に数十カ所古傷がありました....」

太「そう....ありがと。下がっていいよ」

黒「はい。失礼します」

扉は閉まり私と彼女だけの空間になる