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阿部side




泥沼に沈んだような睡眠は一瞬で、目を開ければもう朝日が部屋に差し込んでいる。





まだ眠っていたい、そんな気持ちを堪えてベッドから抜け出す。





この時期はベッドから出た瞬間寒くて、床暖なんかないから、素足は凍てつくように冷える。




朝ごはんもほどほどにして身支度を整えると、徒歩圏内の病院へと向かった。





カンファレンスも終われば、いつも通り慌ただしい業務が待っている。




患者さんを救う、その一心でずっとやっているし、無事に助けられたらこれに越した達成感はない。




きっと俺は、激務の中にあるこういうものに取り憑かれてるのかもしれない。




医者の仕事は、“大変”の2文字では表しきれないほどの重みがある。




そんな職についた自分を、幸せだと思った。







昼食の時間を迎え、一階の売店へと向かうためロビーをすれ違った時。




ふと、見覚えのある姿を見つけた気がした。




でも、一瞬すぎて確信が持てなかった。




追いかけようか迷った時、後輩医師に声をかけられて、もう追うことはできなかった。




あの少し丸まった背中、細身な身体。




ふと、あの顔が浮かぶ。

懐かしさと憂い→←俺は幸せだと思う



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白林檎(プロフ) - にこさん» にこさん、初めまして。前作をお読みいただきありがとうございます。久しぶりの投稿なので少し緊張していますが、これからもよろしくお願いします! (2月15日 16時) (レス) id: c971cdea3b (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 初めまして。完結されてだいぶ経ってから前作に出会ったのですが、兄弟思いな蓮くんが懸命に病気と闘う様子に胸を打たれ、大好きなお話になりました。白林檎さんの新作が読めるということでとても楽しみです! (2月13日 11時) (レス) @page3 id: 5756981143 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白林檎 | 作成日時:2024年2月8日 1時

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