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無事に処置が終わり、優輔はICUへと運び込まれた。






隣のベッドには優輔と同年代で同じように補助人工心臓を着けた、佐倉暁斗がいた。





暁斗は携帯ゲーム機で遊びながら、チラと隣を見て、呟く。






暁斗「なんだ、優輔もか」




付き添ってきた橘ら暁斗のデータ見て、声をかけた。







橘「暁斗くんは、熱が下がったみたいだね」






しかし、イヤフォンを差してゲームをしているため反応しない。





橘「聞こえないか」





と橘と隣にいたAが苦笑した時、ようやく気づいた。







暁斗「…何?」






イヤフォンを外して尋ねる。






橘「うん、あのさ。目が覚めたらさ、声をかけてやってよ。君がいると安心するから」





暁斗「うん」









ICUの外では三井と井上が待っていた。






AはICUで2人の様子を見ている。








橘「なんで胃腸炎なんか…まだ12歳だぞ」








大きく溜息をつきながら、吐き捨てるように呟く橘に井上が答える。







井上「移植を待つ生活はストレスが多い。子供だって例外じゃない」






橘「まあ、そうだな…」








井上「補助人工心臓をつけてる以上、血液の抗凝固剤は投与しない訳にはいかないからな。僅かな潰瘍からの出血でも、血が止まらず命を落とした患者を見てきた。3年も付けていれば、何かが起きる。…時間が無くなってきたな」








三井の不安そうな表情に気づき、井上はハッとする。








井上「あぁ、すみません。聞きたくない話を…俺もちょっと焦ってるな」








重い空気に包まれ、3人は黙り込んだ。









ICUでは、Aと暁斗が楽しそうに話していて、2人とも笑顔だった。









ただ、隣で眠る、優輔くんが早く目を覚ますことを願いながら…

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竹中麻穂 - 亀と山pって最高さん» ありがとうございます!!!誤字が多いんですよね…すみません。 (2019年12月14日 23時) (レス) id: 868580191a (このIDを非表示/違反報告)
亀と山pって最高 - 67話の話そうとするは、剥がそうだと思います。 (2019年11月24日 14時) (レス) id: 59547b985d (このIDを非表示/違反報告)
竹中麻穂 - 亀と山pって最高さん» あ、ありがとうございます!!藍沢先生落ちにするので、楽しみにしててください笑!これからもよろしくお願いします! (2019年10月26日 23時) (レス) id: 868580191a (このIDを非表示/違反報告)
亀と山pって最高 - いつも見てます!藍沢先生落ちのようなので楽しみにしてます。 (2019年10月25日 21時) (レス) id: 7fb650dd61 (このIDを非表示/違反報告)
亀と山pって最高 - 90話の「相当あふ」になってます! (2019年10月25日 21時) (レス) id: 7fb650dd61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:竹中麻穂 | 作成日時:2019年7月12日 23時

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