ニヒャクサンジュウニ話 ページ37
アサシンに念話でその旨を伝えたところ、問題ないとのこと。
「私とアサシンもリンちゃんの救出に向かいます」
第五次のランサーと、シロウ君を見て言う。
「おう。とりあえず探すには二手に分かれて探すべきだろ。オレはオレで探すから、アンタ等はアンタ等二人で探してくれ」
「はい」
あとは少し細々としたものを決めてから、就寝となった。
時刻的にもう夜中。
シロウ君に一室と、借りていいと言われたのでタイガのパジャマをお借りして布団に入った。
枕元にはアサシンが拠点から取ってきてくれた明日の着替えと、必需品が入ってあるバッグを置いてある。
「ねぇアサシン」
ーーなんだマスター。眠れないから添い寝か?
魔力消費を抑えるために会議のあと直ぐに霊体化してくれたアサシンの声には、含み笑いがあるのできっとからかっているのだろうけど。
普段ならば断るなり、冗談で返すなりしていたけど。
「そう、ですね。お願いしていいですか?」
ーー……。
霊体化を解いた彼は、驚いたような表情をしていた。
「え、マスター? 意味わかって言ってる?」
「意味はわかってます。ですが、そうではなく。ただ少しアサシンとお話しができればと思いまして……。ダメでしょうか?」
「……とりあえず、わかった」
深々と溜め息を吐いたアサシンは電気を消してくれたらしい。
その後に私が横になる布団の右隣に横になり、頬杖を付いて私を見据えてきた。
「んで? どうした?」
「……私、どうしたらいいのかわからなくなってしまったのです」
考えれば考えるほど、わからない。
「頭では、彼はもう私が知っている彼ではないことは理解しています。でも、心は違うと叫んでいて」
「……」
「家のためならば、彼が牙を向くのなら私は彼を切り捨ててでも生き残って家へ帰らなければなりません。それが正しい選択だと頭ではわかっています。それでも、もしそのような事態になった時、私はきっとその判断を下せないと思うのです」
今考えただけでも感情が動く。
嫌だと叫ぶ。
魔術師として、この判断は不正解だと兄は言うに違いない。
いや、もしかしたら何も言わないかもしれない。
兄も、大切な人のために一度は何もかも捨てて助けようとしたことがあったのだから。
そう思うと、兄はとても一途な人だ。
本当にソラウさんのことが大切だったのだと思う。
でも私は、どうすればいいのだろう。
大切な人達と、大切な人。
いったいどちらを優先すればいいのか。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました!ここまで書いて下さりありがとうございます!これからも応援してます!あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます!凄く嬉しいです! (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2021年3月12日 1時