ニヒャクナナ話 ※流血表現注意 ページ12
振り返ったキャスターは私にそう言う。
「狂犬？」
「そうよ。もっとも、貴女とってあの狂犬は従順な忠犬になるはず」
犬と言われてもピンと来ない。
何かの比喩かもしれない。
この聖杯戦争で比喩で犬というと第五次のランサーのこと、なのだろうか。
猛犬は人によっては狂犬にも忠犬にもなり得るから。
でも、この扉の先にいるのがクランに猛犬であるとしたらマスターであるバゼットさんはいったい何処に？
キャスターを見れば呆れたような雰囲気を感じ取って。
「まぁいいわ。さっさと入って手懐けてきなさい」
「え？ キャスター？」
鉄製のドアが自動で開けられて、私はキャスターによって中にへと一人入っていた。
足元にはゆらゆらと光を灯すランプが。
重い音と共に閉まってしまった扉を軽くノックして、何度かキャスターを呼ぶけど返答はない。
ひとまず第五次のランサーに事情を確認しようとして、振り向いて。
「ッ……」
思わず息を飲んだ。
薄暗いなか、振り返った先にいたのは
膝を付き俯いているけど、それが私の良く知る──知っていた人物。
第四次聖杯戦争にて、兄によって召喚され私を庇って消えてしまったはずのランサーのサーヴァント。
フィオナ騎士団の一番槍、輝く
その人だった。
困惑と歓喜が入り混じった感情に、どう声を掛けたらいいかわからなくて。
でも、ポタリポタリと一定間隔で聞こえてくる水音に嫌な予感がして足元のランプを持ってランサーを良く見るために
全身傷だらけなうえ両脚と両腕、首には枷。
両掌には釘によって壁に縫い付けられていて。
ポタリポタリという水音は、赤い何かが石造の床を汚している音だった。
「っランサー！」
理解したと同時に思わず駆け寄る。
「ランサー！ 確りしてくださいランサー！」
ぐったりと俯く彼に声を掛けるけど反応はない。
肩を軽く揺するけど、ただ彼の四肢を拘束している枷を繋ぐ鎖が少し主張するだけで僅かな呼吸音のみ。
生きていることに安堵の息を
何度かランサーに声を掛けてみたけど意識は失っているままで答えはなくて。
せめて拘束具だけでも外せられたらと思い、周囲を見るけどあるのは石壁と石畳の床。
それと、手元で輝くランプのみ。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (
レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました！ここまで書いて下さりありがとうございます！これからも応援してます！あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます！凄く嬉しいです！ (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2021年3月12日 1時
