ニヒャクロク話 ページ11
手を引かれているためキャスターの背中を見れば、また大きく溜め息を
「……まず、前提として今日は貴女が思っている日付より四日は経っていることを頭に入れなさい」
「え?」
四日?
思った以上に眠っていたことに目を剥いてしまう。
「貴女が行くはずだったものにはアサシンが貴女の振りをしてお嬢さんと坊やと一緒にきた。もちろん、此方が返り討ちにしたけど。でも殺しはしていないから安心しなさい」
「……はい」
やはり予想通りアサシンがドッペルゲンガーのスキルを用いてリンちゃんの元へと行ったらしい。
通りで眠る前に私の振りをしていた訳だ。
キャスターの会話から察するに、彼女が言う坊やはおそらくシロウ君のはず。
三人、いやリンちゃんのサーヴァントであるあの赤いアーチャーもいたから四人で向かったのだろう。
殺しはしていないの言葉に少しだけ安堵の息を
「次に、教会は私が占拠した。だからあの神父はもういないわ」
「いない?」
いないとは、どういう意味でだろうか。
私の疑問をよそにキャスターは続ける。
「貴女がどうして此処にいるのかは私も知らないわ。気が付けば貴女はあの場所に座っていたのだから。操ろうかと思ったけど何かに守られているかのように一切私の魔術が通らなかった、宝具さえもよ」
「……」
情報過多で頭がこんがらがってきた。
決して歩く速度を緩めず説明してくれたキャスターには感謝しかないけど、それでも一つだけ疑問が残ってしまう。
「気が付いたら、ですか?」
前を歩く背中を見据えたら肯定の言葉が返ってきた。
「えぇ。貴女の存在に気付いたのは昨日……いいえ、貴女だと気付いたのが昨日だと言った方が正しいかしら。それ以前はてっきり小さい方があるのかと思っていたのだから」
「小、さい?」
「貴女には関係ないことよ」
小さい、とは何だろうかという疑問も残ってしまったけど。
でも、それよりも私が昨日以前に一人で教会にやってきたことになる。
夢遊病の気質はなかったために明らかに人為的何かが働いたはず。
魔術的であれば私は防いでいるはずだから。
「さて、楽しいお喋りはここで終わりよアサシンのマスターさん」
止まったキャスターに倣って私も足を止めた。
周囲を見ればいつのまにか石造の壁や床に変わっていて。
キャスターの背中越しから見えるのは、厳重そうな鉄製の扉。
「貴女には、あの狂犬を手懐けるために一役買ってもらうわ」
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました!ここまで書いて下さりありがとうございます!これからも応援してます!あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます!凄く嬉しいです! (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2021年3月12日 1時