ヒャクゴジュウニ話 ページ7
「……」
目が覚めた。
アサシンが鞄から戻してくれたのだろう、元の場所に戻っている置き時計を見たらおそらくお昼の十二時頃だった。
睡眠時間としたら七時間か、八時間。
普通の睡眠時間である。
ーーおはようマスター。
「おはようございます」
ーー調子はどうだ?
「快調です」
頭もすっきり、魔力も潤沢している。
大きく伸びをすれば背骨が軽く軋んだかのような音が聞こえた。
身支度しつつ、リビングで朝食兼昼食を食べて今日はどうするかとアサシンと話し合う。
「キャスターが日中に手伝ってほしいことって何でしょうね?」
ーーさあな。けど、あんまり良くないことな気がする。
「良くないこと?」
ーーそ。まぁ、俺の勘だからあんまり当てにしなくていい。スキルでもないしな。
良くないこととはいったい何だろうか。
確かにアサシンのスキルにはそういう感じのものはないけど、経験が物を言う時がある。
「んー、分かりました。注意深く気を付けます」
キャスターが一体私とアサシンにどのような手伝いをしてほしいのかわからないけど、何かあるのは確かなのかもしれない。
考えたところで頭の良い兄やウェイバーさん、ライネスちゃんと違って私自身はそこまで良くないので分かるはずもない。
ウェイバーさんは血縁関係はないけど、兄とライネスちゃんとは同じエルメロイなのに私は何処を引き継いだのだろう。
「……」
ーー待ってマスター、今の間に何をそんな悲しそうな表情をする要因があった?
「……兄様とライネスちゃんに比べて少し」
ーー確かにあの二人は優秀だけど、マスターも違ったところが凄いと思うけどな。
「……例えば?」
ーー結界とか、根性とか?
根性?
どうしてか友情努力勝利、という三単語が脳内に湧き出てきたのだけど、はたして根性と関連するのだろうか。
疑問を抱きつつ、さらっとその件は流すことにした。
いったいアサシンの中で私はどういう人間なのかは非常に気になるところだけど、そこは気にしない方がいいと何故か第六感が訴えかけているのでスルーすることに。
リビングの掃除やキッチンの掃除、溜まっている洗濯物を洗ったり干したりと普段したくても眠たくて出来ない日常的行為をしつつ、キャスターにもし何か協力を仰がれてもいいようにしておいた。
でも特に何も連絡があることもなく。
気が付けば門番へ行く時間帯である夕方の六時頃になっていたのだった。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - セツナさん» こちらでもコメントありがとうございます。その部分は私も個人的になかなかいい感じに書けたと思っており、そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (9月6日 19時) (レス) id: 28f5cad4bb (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 微破廉恥注意の部分でのアサシンとアーチャーの会話が面白すぎますw (9月5日 22時) (レス) id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 爽@推しに貢ぎたい隊長さん» 二度目のコメントありがとうございます! 続編も公開に向けられるように頑張りますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月12日 21時) (レス) id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - あ、コメント失礼します。もう一度最初から読んできました!続編お待ちしております! (2021年2月11日 20時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり光栄の極みです(照) 主人公かわいいと言っていただけて、もう嬉しくて小躍りしてしまいそうで……。続編公開までもう少々お時間を有しますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月9日 23時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月8日 9時