ヒャクハチジュウロク話 ページ41
一度解散となったので、私は拠点に戻ることにした。
一日しか空けていないというのに、随分久し振りに感じてしまうのは昨日の出来事が余りにも濃すぎるからだろう。
特に結界の調子に不備もなく、通常通り展開されているので問題ない。
さて、リンちゃんに借りた洋服を返すため、洗濯をしなければ。
グレイちゃんが贈ってくれたマフラーがなかったら、帰り道に時は私は痴女として周囲に見られたことだろう。
無事に終われたら日本のお土産を沢山買って帰ろう。
ひとまず今晩のために色々と準備をしなければならない。
一日振りに嗅ぐ好きな香りに頬を緩ませつつ、着替えのためにクローゼットを開けて変えの服を探す。
ーーもうそのフリフリの服でいいんじゃない?
「前にも言いましたけど私の精神的ダメージが大きいので嫌です」
ーー似合うと思うんだけどなぁ。
と言って、アサシンが霊体化を解いた気配を感じて、恐る恐る見れば。
「……」
「な? 似合ってるくね?」
ドッペルゲンガーのスキルを使って私の姿を模したアサシンが、いた。
ただ、着ている服はレースがふんだんに使用された可愛らしい洋服である。
服は可愛い、それは認める。
けど、私が着ているためその可愛さは半減している気がする。
前にも思ったけど、こういう服はセイバーやリンちゃんやサクラちゃんのような可愛らしい女の子が着るべきであって。
もう四捨五入をしたら三十代になるような、それでこそおばさんと呼ばれるような年齢の私がこのような可愛らしい服を着たところで視界の暴力になりかねない。
無言で可哀想なものを見るような目になってしまったのだろう、その目やめてと私のままで引きつった笑みを浮かべていた。
「いやだって、似合いませんし」
「普通にマスターは可愛らしい顔立ちしてるけどな」
「……ありがとうございます」
自分に褒められてもどういった反応をすればいいかわからない。
後ろで何故か私の良いところや凄いところなどを褒めてくるアサシンに、聞き流しながらイギリスから持ってきた洋服を手に持ちつつ、ついでにシャワーを浴びようと思う。
「だからマスター」
「はいはい。私、シャワーを浴びてきますので」
振り返ってそう言えばわかったと、変わらず私のままで言うのでどうしても違和感があって仕方がない。
やめて欲しいとお願いしたけど生返事だったので、きっとシャワーから上がっても私のままだろう。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
177人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔べないペンギン(プロフ) - セツナさん» こちらでもコメントありがとうございます。その部分は私も個人的になかなかいい感じに書けたと思っており、そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (9月6日 19時) (レス) id: 28f5cad4bb (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 微破廉恥注意の部分でのアサシンとアーチャーの会話が面白すぎますw (9月5日 22時) (レス) id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 爽@推しに貢ぎたい隊長さん» 二度目のコメントありがとうございます! 続編も公開に向けられるように頑張りますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月12日 21時) (レス) id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - あ、コメント失礼します。もう一度最初から読んできました!続編お待ちしております! (2021年2月11日 20時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり光栄の極みです(照) 主人公かわいいと言っていただけて、もう嬉しくて小躍りしてしまいそうで……。続編公開までもう少々お時間を有しますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月9日 23時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月8日 9時