ヒャクロクジュウヨン話 ※流血表現有 ページ19
小瓶の蓋を開けて床に中身を溢したと同時に、セイバーの
少しずつ人の形になっていく水銀に急いでと思いながら、辛うじて水牢越しに見えたのはキャスターがセイバーの胸に剣を突き立てているということ。
瞬間にシロウ君の右手が赤く光る。
その光りはキャスターの右手に注ぎ、そして右手の甲に何か紋章が現れた。
膝を付いているセイバーに対して、キャスターが口を歪めて笑う。
「契約は成立したわ。これでセイバーは私のものよ」
言うと同時に、タイガの拘束を解いたらしい。
シロウ君の方へと飛んでいて。
「タイガ！」
「藤ねぇ！」
シロウ君がどうにか抱き留めてくれて、ほっと息を吐いた。
ゆっくりと形作る水銀を早くと、早る気持ちを抑えつつアサシンの方を見れば苦戦はしていないようだけどそれも時間の問題かもしれない。
美少女がどういうことかとキャスターに叫ぶ。
彼女は答えてくれた。
彼女の宝具である
ゆえに、セイバーとシロウ君との契約も初期化した上、キャスターは上書きするようにセイバーと契約をしたと。
魔術師にとって相性が悪過ぎる宝具だ。
だから、アトラムさんとの関係を切れた、というのだろう。
A嬢と、嬉しそうに私を呼ぶアトラムさんの笑顔を思い出して少し悲しくなった。
「もう用はないわ。セイバー、坊やを殺しなさい」
「断る！」
「そう、では。令呪を以てセイバーに命じます。貴方の元マスターを、あの坊やを殺しなさい」
目を剥く。
既に人の形となったエルメロイの至上礼装に、一度切りの使用だけど出し惜しみをしている暇はない。
「シロウ君を守って！」
自身の結界を解いたのと、セイバーがキャスターの側からシロウ君の元へと飛んだのはほぼ同時だった。
迫りくる水を突破した
しかし。
血飛沫が舞う。
水に捕らえられてしまった私が見えたのは、
「士郎!!」
少女は叫ぶようにシロウ君の名を呼んでいた。
血を流して後ろへと倒れるシロウ君に、血の気が引いた。
血溜まりに倒れるシロウ君の姿は、回避したあの悪夢の中で血溜まりに倒れ伏した兄のようだった。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - セツナさん» こちらでもコメントありがとうございます。その部分は私も個人的になかなかいい感じに書けたと思っており、そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (9月6日 19時) (
レス) id: 28f5cad4bb (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 微破廉恥注意の部分でのアサシンとアーチャーの会話が面白すぎますw (9月5日 22時) (レス) id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 爽@推しに貢ぎたい隊長さん» 二度目のコメントありがとうございます！ 続編も公開に向けられるように頑張りますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月12日 21時) (レス) id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - あ、コメント失礼します。もう一度最初から読んできました！続編お待ちしております！ (2021年2月11日 20時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» コメントありがとうございます！ お褒めに預かり光栄の極みです(照) 主人公かわいいと言っていただけて、もう嬉しくて小躍りしてしまいそうで……。続編公開までもう少々お時間を有しますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月9日 23時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2020年8月8日 9時
