ヒャクヨンジュウナナ話 ページ2
夢のことに対し、少し引っ掛かりを覚えつつも気にすることなくいつも通り、夜の門番のため柳洞寺へ向かった。
「眠いのかマスター?」
いつも通り、持ち場である踊り場に到着してぼんやり階段に腰掛けていると、気が抜けたのか欠伸が一つ溢していたらアサシンにそう問われた。
今晩は少し雲が多いため、夜目が利かないと相手の表情が見辛いというのに流石サーヴァント。
夜目も利くようだ。
「眠いのはいつものことですよ……」
欠伸をしたため目尻に溜まった涙を右手で拭いつつ、そう答えた。
基本的に日本に来てから眠気が襲ってくることは慢性的になっている。
加えて今晩は少し寒いから余計だろう。
イギリスの冬と比較すれば冬木市はまだ暖かいだろうけど、寒いものは寒い。
確りとグレイちゃんからの贈り物で防寒をし、顔以外の肌の露出をなくし体温を逃さないようにしていた。
吐く息が白く、は見えないけど少し曇ったような部分がぼんやりと見えたのできっと白いはず。
持ってきた置き時計を確認すれば、時刻は午後七時を越えていた。
そろそろMr.クズキが帰宅される時間帯だろう。
「……眠い」
しかし眠い。
ベッドがあれば間違いなく直ぐに眠りに就ける自信があるくらい、非常に眠い。
「起きてろよマスター。流石に外で寝たら凍るかもよ?」
「いや日本ではない流石に凍ることはないでしょう」
緯度もイギリスより下だし、気温もまだ若干高いし。
……ないよね?
と纏まらない思考で、きっと不思議なことを考えていた私だったけどアサシンが何かに気付いたらしい。
顔を階段下への方へ向いていた。
「アサシン?」
「……」
此方からは彼の圧巻する程の背中の絵を見て、よくよく考えると彼は上半身裸ではないか。
見ている此方が寒くなってしまう。
ブランケットはないけど、グレイちゃんからいただいたマフラーを折り畳まずに被せればストール程ではないけど少しは肌を隠せるはず。
首元が非常に寒くなってしまうけど、最悪手袋をした手で首を隠せば寒くないはず。
いそいそと首元のマフラーを外してアサシンにかけてあげれば、きょとんとした表情で私を見下ろしてきた。
「何してんの?」
「見た目が凄く寒そうだったので」
「……サーヴァントは別にそういうのいらないぞ?」
「見てる此方が寒かったので」
「……はぁ」
何故か溜め息を吐かれてしまった、どうしてだろう。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - セツナさん» こちらでもコメントありがとうございます。その部分は私も個人的になかなかいい感じに書けたと思っており、そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (9月6日 19時) (レス) id: 28f5cad4bb (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 微破廉恥注意の部分でのアサシンとアーチャーの会話が面白すぎますw (9月5日 22時) (レス) id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 爽@推しに貢ぎたい隊長さん» 二度目のコメントありがとうございます! 続編も公開に向けられるように頑張りますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月12日 21時) (レス) id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - あ、コメント失礼します。もう一度最初から読んできました!続編お待ちしております! (2021年2月11日 20時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり光栄の極みです(照) 主人公かわいいと言っていただけて、もう嬉しくて小躍りしてしまいそうで……。続編公開までもう少々お時間を有しますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月9日 23時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月8日 9時