ヒャクヨンジュウヨン話 ページ48
どうにか拠点に戻ったあとアサシンに再度シロウ君の元へ行かないように念押しをしてから、まるで気絶するように眠った。
眠っている間に見る夢は覚えている時と覚えていない時がある。
ほとんど覚えていないことが多いけど、それでも覚えていることも稀にあることも。
夢は大抵は自分の記憶を元に作り出されると言われるけど、今この景色も記憶を元にしているのだろうか。
ーー……。
見渡す限りの見たことのない花々。
此処が夢だという自覚がある。
夢の中で夢だと自覚することを明晰夢というらしい。
手を握って開いてを繰り返した、まるで起きている時と同じような感覚に不思議な気持ちになる。
試しに頬を引っ張ってみるけど痛くなかった。
夢の中で頬で抓っても痛くないということは本当だったのかと思いつつ、先程からどうしてか何処か既視感がある景色に来たことがあったかと頭を捻らせていれば、おやと男性の声が一つ。
振り返ると杖を持った、フードを目深く被った男性が一人立っていた。
「此処に人の子が入ってくるとは、随分めずら……ん?」
言葉を切って急に此方に詰め寄ってくる男性に一歩下がった。
杖を持っていない手を顎に当てて、むむむと悩むように私を不躾に私を見てくる男性。
フードを被っているため目が合っているのかわからないけど、物凄く見られている気がする。
ーーあ、あの……?
「うーん、何処かで見たことがあるのだけど何処だったか」
私は見覚えがないのだけど。
「あ、思い出した!」
ーー!?
「そうか君か。前に会った時も可愛い子だとは思っていたけど、成長した君は美人になったね。いやはや、人の成長とは早いものだ」
急に何か気付いたように声を上げると、突如としてフレンドリーになってきた男性はポンポンと私の右肩を軽く叩いてくる。
何処となく親戚の、いやアーチボルトの親戚にこのようなテンションの人はいなかった。
むしろドロドロと権力とか沽券に固執する人達が多いからこのような人はいない。
だけど、例えるのなら世間一般的でいう久し振りに出会った妙にテンションの高い親戚の人に似たような、そのようなノリの人だった。
夢だから私の記憶を元に形成されているのだろうけど、過去にそのような人と出会ったことはなかったはず。
目の前の男性は
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時