ヒャクサンジュウイチ話 ページ35
「なら一つ撤回をお願いします」
「撤回?」
「はい。キャスターの衣を借る狐という発言を撤回してください」
にこりと笑う。
心無しかアサシンも赤い男性も何を言っているんだこいつ、という視線をもらうけど私からしては十分大事なことである。
決してキャスターのことを蔑んでいる訳でもなく、下に見ている訳でもない。
あくまで
ただ肩を並べて戦う、共闘関係なのだから。
「……非礼は詫びよう」
「分かれば良いのです」
心の中で兄にエルメロイとしての尊厳は回復できました、と報告していれば何故か私の想像の兄は呆れたような表情をしているのだけど、どうしてだろう。
イメージとしては良くやったと言ってくれるはずなのに。
と、一人悩んでいればアサシンが大きな溜め息を吐くと赤い誰かに一つ質問と言っていた。
「手短に願いたいのだが?」
「なぁに、直ぐ済むやつさ。アンタ、クラスは本当に
「!」
「? その質問の意図が不明だが、私は此度の聖杯戦争でアーチャークラスで現界している。それが何か?」
目を剥く。
どういうこと、だろうか。
アーチャーは四次と同じで
「……そうかい。じゃあもう帰んな」
「……」
無言で霊体化した去ったらしい赤い男性、アーチャー。
先程まで彼がいた場所をずっと見て、それから頬に切り傷を作っているアサシンを見た。
「アサシン、アーチャーって……あの男性、アーチャーって」
「言ってたな」
「お、おかしいですよ。アーチャークラスが二人も今回の聖杯戦争に参加しているだなんて、おかしいです」
「そうだな。まぁ俺みたい架空の人物が召喚されるんだ。おかしくて当然だろうよ」
アサシンの言葉に、先程困惑を占めていた感情から少しの憤りと悲しみが混ぜ合わさったような感情へと変わった。
「自分を卑下しないでください」
「いや、別にそういうつもりで言った訳じゃねぇんだ」
「……」
「そう悲しそうな顔をしなすんなって」
頭に手を置いてくるアサシンを睨めばわしゃわしゃと撫でてくるので静止の声を上げた。
しかし既に髪はボサボサになってしまったので恨めしげに睨めばケラケラと笑われてしまった。
「でも、今回の聖杯がおかしいことは本当だ」
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時