ヒャクサンジュウ話 ページ34
と、かっこよく決めさせてもらったけど、正直魔力はもうほぼなく。
辛うじて拠点の方の結界の維持とアサシンに少しばかりの魔力供給ができているだけ。
もしここで結界魔術を展開せざるおえないことになったら、間違いなく意識が昏倒することになるだろう。
しかしセイバーと約束したのだから、最低でも十数分は此処で彼を引き止めておかないといけない。
最終手段を使用すべき、だろう。
「令呪を
「!」
「この男性を二十分、セイバーの元へ行かないようにこの場に留めてください」
「任せなマスター」
右手の甲の単調な形の刻印の一画が赤い光を放ち、消失した。
これでアサシンの魔力供給はしばらくは大丈夫だろう。
このようなことで令呪をどうのこうのと私に言ってくる赤い男性に、意外にもそういうことには機敏らしい、怒られた。
気にすることなくアサシンに頑張れと心の中で応援をしつつ、やはり令呪を使った反動ではしたなくもその場に座り込んでしまった。
一度私に視線を向けたアサシンだけどすぐに前の赤い男性に視線を向け、そして身体の重心を下げて構えた。
「せいっ!」
また一瞬で二人の姿が見えなくなってしまったため、私はじっとその場を動かずに音が止むのを待つしかない。
魔力を回復できるような礼装は今現在私は持ち合わせてはいなく。
一番手っ取り早く魔力を回復できる方法はあるけど、流石に水銀中毒にはなりたくないのでこれは本当に最終手段である。
時計など持っていないので古き良き先人達の教えを元にして月と星の位置で時間経過を計算したいのだけど、そのような知識を持っていないために大まかにしかわからない。
体感ではなかなかな時間が過ぎた気がするけど、実際はそこまでというとは多い。
今度から腕時計か懐中時計をするべきだろうと思っていれば、音が止んだ。
「?」
視線を夜空から前を向けば警戒するアサシンの背と、武器を消した赤い男性がいた。
「……っち」
舌打ちを溢した赤い男性は何処かを見上げ、そうして了解したと一言呟いていた。
何かあったのだろうか。
「申し訳ないが、此処で撤退させてもらう」
「!」
「へぇ、此処で撤退か。臆病風に吹かれたのか優男?」
「どうとでも言うがいい。此方は撤退の指示を受けた。セイバーを追わないとは約束しよう。通らせてもらっても?」
私に向けてそう尋ねてくる赤い男性に、一瞬だけ考えて、それから口を開く。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時