ヒャクジュウハチ話 ページ22
私の結界魔術を用いても、あの槍の宝具は防げるかどうかがわからないのだから。
「でも安心なさい。ここは日本、知名度はそこまでよ」
「!」
そういえばそうである。
日本では日本特有の神話と、ギリシャ神話といったメジャーなお話の方が有名である。
どちらかというと、でもなくケルト神話は日本ではマイナーな部類になる。
日本が作るゲームのお陰で少しづつ知名度は上がっているのかもしれないけど、ギリシャ神話や日本特有の神話に比べたらそこまで。
そのため十年前の聖杯戦争で兄がイギリスと日本でのランサーの知名度差に愕然とされていたことを覚えている。
イギリスではそこそこ知名度を誇るというのに。
国が違えばそういった伝承や神話の知名度も変わるというのだろう、とソラウさんが助言されてそこまで大事にはならなかったけど。
「でも五次のランサーがクランの猛犬ですか……」
確かバゼットさんがマスターのはず。
となれば出会えて話し合えたとすれば無闇な戦いは避けられるかもしれない。
最悪ダメだった場合は犬を側に連れていれば……、都合良く犬を連れて歩くことは難しいからやはり自分でどうにかするしかないだろう。
私が一人あれこれと考えていた間にキャスターとアサシンが話を進めていたらしい。
「あれ?」
気が付けばアサシンに外に連れ出されて、いつもの通り門の警護に当たっていた。
「マスターは考え始めると周りが見えなくなるの、直しておいた方がいいぞ」
「この年で?」
「……あー、うん。悪かった。マスターと話していると偶にマスターの年齢を勘違いするんだよな」
それは私の口調や思考、もしくは精神年齢が年相応じゃないということだろうか。
「そーゆーこと」
「……。令呪を
「タンマタンマッ!」
閑話休題。
いつも通り朝になるまで警備をして、毎週の習慣であるキャスターに処方された、いや調合されたが正しいのかもしれない、薬を飲んで眠気対策をする。
今回もそこまで魔力を消費していないため半日ほど眠ればきっと回復するだろう。
既に生活の一部と化していることに違和感を覚えなくなってしまった。
冬木市に来てからずっとだから、慣れたのかもしれないけど。
「いつも通り背負って帰ろうか?」
「……はい、お願いします」
前に屈んでくれるアサシンの背に体重を預けて、私を背負ったアサシンが階段を降りていく。
程よい振動に、また気が付けば眠っていた。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時