キュウジュウキュウ話 ページ3
入って少し廊下のようなところをアサシンが歩けば、また引き戸が一つ。
「入るぞ」
「……入りたまえ」
中からMr.クズキの声が聞こえたのでアサシンに入室してもらえば二つの視線を受けた。
一つはキャスター、もう一つはMr.クズキからである。
心なしか呆れの目線をいただいているような。
「よく来た。掛けなさい」
だけど直ぐに目の色が戻ったので気の所為だろう。
Mr.クズキもキャスターもクッションの上に正座をしているので、アサシンの背から降りて倣うように既に置かれているクッションへと正座で私もアサシンも座った。
どうやら小さなお部屋らしい、白い壁に壁に立て掛けてある時計には八時と七分と長針と短針が指している。
床には緑色の畳、灯りは少々外観が損なわれているような気がするけど普通の照明だった。
「えっと、こんばんはMr.クズキ、キャスター。今日はお招きいただきありがとうございます」
「あぁ、こんばんは。早速だが定期報告をしよう」
頷く。
どうやらMr.クズキはどうやら無駄なことを省くお方らしい。
でも挨拶をしてくれる辺り、礼儀等にはきっちりされているようだ。
「此方は特に何もなかった。そちらはどうだった」
「私の方は、お二方と分かれた後にアインツベルンの少女に出会いました」
イリヤと名乗った少女。
彼女の後ろに控えるように一瞬見えた巨大な人影。
今思えばよく戦闘にならなくてよかった。
もしあの場で戦うことになっていれば確実に私もアサシンも無事ではすまなかったはず。
運が良かったとしか考えられない。
「アインツベルン? マスターの一人か?」
「? はい、そうですが……」
不思議そう、と判断できるほど表情に現れていないMr.クズキだけど声色がそういう風に聞こえた。
どういうことだろうか。
アインツベルンと言ったら、遠坂、間桐と御三家と呼ばれる名前の一つ。
それを知らないとなると。
「宗一郎様、あとは私がお伺いしておきます」
「だが私も同席すべきだろう」
「まだ聖杯戦争も始まっておりません。そこまで重要なことはないでしょう。それに宗一郎様は明日もお勤めがございますから、そろそろお眠りになられた方がいいはずです。重要なことはあとでまとめて明日の朝に私からお話しいたします」
先程まで黙って聞いていたキャスターが遮るようにそう口を挟んだ。
そして時刻を確認するように見れば十五分ぐらい長針は進んでいた。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時