ヒャクサンジュウロク話 ページ40
どうするかと悩むこと約十数秒。
やはり兄の貴重な就寝時間を邪魔するのはいけないことだと思い、小首を傾げて私を見上げてくる銀色の小鳥を見返す。
やはりキレイ・コトミネに伺うしか無いだろう。
手紙を書くため便箋とペンを探していれば、いつかの時のように鳴らないはずの電話が鳴り響いた。
「……」
ーータイミングが良さ過ぎだな、こっちを監視でもしてんのか? まぁ詳細はどうしろ聞いちまいなマスター。
余りのタイミングの良さに少し気遅れしつつ、恐る恐る電話を取って尋ねた。
『出るのが遅い。一体何コール待たせたら気が済むのかねA』
「……」
思わず黙る。
まさか本当に兄から電話がかかってくるとは思わなかった。
『A? 聞いているのかね? 返事をしたまえ』
「兄、様……」
あと久し振りの兄の声に非常に安心感が襲ってきて、言葉が出なかったというのもある。
『何があった?』
声色が変わった兄になんでも無いことを伝えて、現状の報告と一番聞きたいことを。
聖杯戦争が始まったこと。
キャスターとはまだ共闘関係であること、マスターが違うこと。
第四次のセイバーとアーチャーが今回の第五次でも同じクラスでそれぞれ召喚に応じていること。
昨晩セイバーと、第四次とは違うアーチャーと戦闘をしたこと。
アーチャークラスが二騎いること。
拙いながらも電話口の向こうにいる兄に伝えた。
『同じクラスが二騎?』
「はい」
頷く。
『ふむ、それは奇妙だ。通常の聖杯戦争ならば
復讐者の意味がある単語に眉間に皺が寄る。
物騒なクラスだと思いつつ、話を続ける兄の言葉を耳に傾ける。
『再度確認するが、第四次の時に勝者いなく聖杯に誰も願ってはいないのだね?』
「はい」
『ならば受肉の線はない、か。一度時計塔で調べてみるとしよう。また明日、そちらで言えば夕方に再度電話を掛ける』
「ありがとうございます兄様」
粗方時計塔の聖杯戦争に関する書物は読破したけど、もしかしたら読み漏れがあるかもしれない。
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鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時