キュウジュウロク話 ページ49
どうしてか少女にディナーを御馳走することになったのだけど、それはまぁよしとしよう。
店員を呼び、食べたいものを注文した。
紅茶が飲みたかったから少女の分と合わせて二つドリンクバーを付けて、ドリンクバーコーナーに向う。
少女はオレンジジュースと言ってきたので頷き、プラスチックのカップに氷を入れてオレンジのマークがプリントされているボタンを押して注いだ。
私はアールグレイのティーパックをカップに入れて熱湯を注ぐ。
「(アサシンは何か飲みますか?)」
ーーいや、俺はいい。
紅茶の入ったティーカップとオレンジジュースの入ったカップを両手に持って少女が待つテーブルの方へと戻った。
オレンジジュースを差し出すとストローはと言われたので渋々ドリンクバーコーナーに取りに行くのである。
私もついでにティースプーンを一本とシュガーとミルクを取って、またテーブルに戻った。
しばらくすれば店員が頼んだ料理を次々と持ってきてテーブルへ並べる。
少女は先に運び込まれてきたお子様セットを食べつつ、私が頼んだサラダも食べ始めたではないか。
「あ、それ私が頼んだサラダです」
「食べたかったの。ダメ?」
「……」
小首を傾げて私に尋ねてくる少女にもう一度頼めばいいと思い、そのまま差し出し再度店員を呼び出して、今度は別のサラダを頼む。
サラダが来る間にスープを飲み干し、ドリアを食べきってしまった。
順番が逆になってしまったけどそれは仕方がないことだと思いたい。
食事を楽しみつつ目の前の少女の作法を見ると年の割には手慣れた手つきでナイフとフォークを扱っていた。
と言うよりも、綺麗な動作で食べられているので貴族出身の少女なのだろう。
「……」
白い髪に赤い目、聖杯戦争。
もしかしてこの子はアインツベルンの者なのかもしれない。
「その通りだよお姉さん。私はイリヤスフィール・フォン・ アインツベルン。よろしくね、エルメロイのお姉さん」
にっこりと私に笑った少女は確かに十年前、あの白髪のお姉さんの顔立ちとそっくりだった。
……と言うことは、キリツグ・エミヤの子供でもあるということだろうか。
よく見れば目元が似ているような似ていないような……。
「お姉さん、オレンジジュースおかわり」
「あ、はい」
性格はどうやらあまりお二人には似ていないらしい。
そこまでお二人の性格を知らないけれど。
プラスチックのカップを持ってもう一度ドリンクバーカウンター行ったのである。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
120人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔べないペンギン(プロフ) - 匿名さん» コメントありがとうございます。今作も拝読いただき本当にありがとうございます。そう言っていただげますと作者冥利に尽きます。非常に嬉しいです! (2020年5月27日 8時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 前作からずっと読ませて頂いております!ほんとにこの作品大好きです!!! (2020年5月27日 2時) (レス) id: c774d7b811 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - あおっしーさん» お返事遅くなり申し訳ありません。拝読いただきありがとうございます。応援凄く嬉しいです、ありがとうございます。 (2020年5月8日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
あおっしー - 追いつきましたー!個人的には鵺世と夢主ちゃんがくっついてほしいです!更新頑張ってください!待ってます! (2020年5月5日 21時) (レス) id: c4783174d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年2月27日 0時