ハチジュウ話 ページ33
裏路地に出て少ししたのちにアサシンが私を抱えて宙へ跳ぶ。
片手で私を支えるような、安定感のある抱え方に安心をする。
でも背後から聞こえる鎖が擦れるような音に咄嗟に後ろに片手を突き出し、結界魔術を展開した。
「
甲高い音と共に攻撃を一度弾いたような感覚を結界越しに感じる。
「でかしたマスター!」
ビルの上に着地したと同時に、瞬時に私を下ろしたアサシンはカウンターの要領でその女性を殴り飛ばした。
勢いよく飛んで行くその女性に、痛そうと思いつつも今の隙にアサシンと共に姿を隠すようにその場を離れたのである。
アサシンの気配遮断スキルのお陰で逃げ切れたのだろう、サーヴァントの気配はないとアサシンは言っていた。
念のため遠回りで家に戻り、結界がちゃんと作動していることを確認してから足から力が抜けた。
「っと、大丈夫かマスター? 気でも抜けたか?」
「はい、安心したら」
加えて緊張から解放されたためか酷い眠気に襲われていて。
「まぁマスターも今日は頑張ったからな。ゆっくり眠んな」
「ん、はい……」
せめて歯磨きしたいと思いつつも、瞼が下がるのは止められなく。
「おやすみマスター」
アサシンのその声を最後に、私の意識は一度失った。
翌朝、目を覚ませばベッドの上だった。
何か夢を見た気がするのに生憎覚えていなくて。
ただ誰かと何かを会話していたような気がするけど。
ーーおはようマスター。
「はい、おはようございますアサシン。ベッドまで運んで下さってありがとうございます」
ーーん、どういたしまして。
アサシンの念話に返して、出来なかった歯磨きをしようと思う。
口の中が少し気持ち悪い。
ベッドの傍らに私が昨日着ていたコートと荷物があるのでアサシンが置いてくれたのだろう。
そのことにもお礼を言って、鞄の中から歯ブラシと歯磨き粉を取り出して洗面所へ。
昨日の分も含めて確りと磨いてから、朝食を食べることにした。
ーーで、どうするんだマスター。今日は何をするんだ?
「……寝ます」
ーーはい?
「魔力回復のため、寝ます」
ーー……。
一昨日シロウくんからいただいたにくじゃがなるものを電子レンジで温め、一昨日に買っていた残りもパンも食べた。
やはりパンよりシロウくんのにくじゃがの方が美味しく感じられて。
洗い物とまた歯磨きをして今日は魔力回復のため睡眠に当てがったのである。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 匿名さん» コメントありがとうございます。今作も拝読いただき本当にありがとうございます。そう言っていただげますと作者冥利に尽きます。非常に嬉しいです! (2020年5月27日 8時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 前作からずっと読ませて頂いております!ほんとにこの作品大好きです!!! (2020年5月27日 2時) (レス) id: c774d7b811 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - あおっしーさん» お返事遅くなり申し訳ありません。拝読いただきありがとうございます。応援凄く嬉しいです、ありがとうございます。 (2020年5月8日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
あおっしー - 追いつきましたー!個人的には鵺世と夢主ちゃんがくっついてほしいです!更新頑張ってください!待ってます! (2020年5月5日 21時) (レス) id: c4783174d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年2月27日 0時