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ゴジュウイチ話 ページ4

あの男の子がマスターなのかどうなのかは一度落ち着いて考えることが出来る時に話し合うことにした。

私はその足で荷物を片手に坂を下り、バス亭を探す。

引っ越ししたとは聞いていないから十年前と同じ場所で暮らされているはずのマッケンジー宅に訪れるため。

何故タクシーで訪れないのかというと、タクシー運転手に正確にマッケンジー宅の場所を伝えられる自信がないからだ。

どうにかバス停を見つけ出し、十年前の記憶を頼りにマッケンジー宅の最寄り停留所に到着出来た。

途中で反対方向に向かっていたことに気付いて慌てて降車し、反対斜線のバス停へと重い荷物を持って向かったのは気にしてはいけない。

アサシンは笑っていたけど。

ーーここか?
「(はい)」

バス停から少し歩けば十年前と替わらない佇まいの住宅に、またお二人に会えると思うと心が弾む。

その気持ちのまま、インターフォンを押せば軽やかな音が響いた。

少ししたあとおば様の声でどちら様と尋ねられたので答えた。

「お久し振りですおば様。Aです。A・アーチボルトです」
『まぁ! Aちゃん!?』

……今のおば様の反応が少し気がかりだ。

嫌な予感がしつつも、出入口の辺りから少し足音がした後にドアが開いた。

「まぁまぁAちゃん」
「こんにちはおば様。御無沙汰しております」
「どうぞ、入ってAちゃん」
「はい、失礼いたします」

荷物を玄関に置かせていただいて、十年振りのマッケンジー宅は何処も変わっていなかった。

リビングに案内された私はチェアに座らせていただき、紅茶二つとお茶菓子を持って私の前の席に座られた。

「改めて、お久し振りですおば様。お元気そうで嬉しいです」
「私もAちゃんが会いにきてくれて嬉しいわ」

紅茶が注がれたカップとお茶菓子を私の前に置いてくださったおば様にお礼を言って、それから少し見渡した。

「おば様、おじ様は?」
「グレンは少し出てるのよ。もう少しで帰ってくると思うのだけど」

とおば様が言い終わると同時に玄関のドアが開く音が聞こえた。

「帰ったよマーサ。誰かお客様でもきてるのかい?」

リビングへ入ってきたおじ様と目が合うと、おじ様は驚いたように目を見開かれたけど直ぐに嬉しそうな顔をしてくれて、私も笑顔になった。

「おじ様、お邪魔しております」
「Aちゃんじゃないか! どうしたんだい急に。もしかしてウェイバーとの結婚の報告に来たのかい?」

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翔べないペンギン(プロフ) - 匿名さん» コメントありがとうございます。今作も拝読いただき本当にありがとうございます。そう言っていただげますと作者冥利に尽きます。非常に嬉しいです! (2020年5月27日 8時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 前作からずっと読ませて頂いております!ほんとにこの作品大好きです!!! (2020年5月27日 2時) (レス) id: c774d7b811 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - あおっしーさん» お返事遅くなり申し訳ありません。拝読いただきありがとうございます。応援凄く嬉しいです、ありがとうございます。 (2020年5月8日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
あおっしー - 追いつきましたー!個人的には鵺世と夢主ちゃんがくっついてほしいです!更新頑張ってください!待ってます! (2020年5月5日 21時) (レス) id: c4783174d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/  
作成日時:2020年2月27日 0時

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