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「和も好きだったんだよなぁ」
「和も怒ってたなー(笑)」
「和は」
「和は」
会話の中に僕の知らない
“和”が出てくることはいつの日からか当たり前になっていた。
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彼女が僕に話した“和”の情報は
彼と彼女がとても仲睦まじい幼馴染だったということだけだ。
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だけどこうも彼女の表情を近くで見ていると
嫌でも伝わってくる。
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彼女は昔も今も彼が好きで
きっと彼の方だって彼女のことを想っている。
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だってほら。
大事な幼馴染の結婚式なのに
あんな切ない表情しちゃって。
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好きなのに何の行動も起こさないままの彼。
好きな人がいるのに別の男と結婚しようとしてる彼女。
全てに気づいてる癖に己のため見ないふりを繰り返す僕。
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こうしていると、
人間は隠していたって
誰しもの正体は、一人きりなんだということを知る。
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『新郎新婦の入場です！！』
司会者の明るくこの場に合った素敵な声。
．
あぁ。
廻る。
廻る。
運命の輪。
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バンっ！！
派手な音を立てて開く
運命の扉。
．
さぁ、
Aと一緒に迎えるんだ。
【幸せ】な時間を。
．
『おめでとーーー！！』
『カッコいいぞ雅紀！』
『Aちゃーん、綺麗だよーーー！』
『2人ともお似合いだぞーーー！羨ましい〜』
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祝福の鐘が
僕らの秘密を嘲笑うようにカラカラと
厳かに
雄大に
鳴り響いた________。
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嵐崎yui(プロフ) - なり。さん» コメありがとうございます！恋愛の形は難しいものですよね...読んで下さってありがとうございます。 咳の心配まで!!笑 嬉しいです、吸入しつつ格闘しております。笑 次の作品までには治しますね!!← (2018年1月6日 18時) (
レス) id: e3edb4bd57 (このIDを非表示/違反報告)
なり。(プロフ) - 明けましておめでとうございます！更新有り難うございます。 …分かっていても、それでも彼女を手放せない程、好きなんですね。余計苦しんでいる姿がとても切ないです。yuiさん、咳大丈夫ですか？早く良くなりますように…(;;) (2018年1月6日 0時) (レス) id: 61cc30c67c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嵐崎yui | 作成日時：2017年12月22日 12時
